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美容院が終わって、次に向かったのは繁華街にあるファッションビル。





その中で一際オシャレなテナントへおそるおそる足を踏み入れた。







「いらっしゃいませ」


「ひっっ!!あ、どうも…」


「何かお探しですか…?」






スタイル抜群の美しい女の人が、俺にはよく分からんオシャレな服を身にまとって近寄って来る。





いつもなら、店員に声かけられたら逃げるんやけど今日は真っ向から立ち向かう。






「りゅっ!藤井さんいますか?」


「え…。少々お待ちください…」






怪訝な顔をしてその子は店の奥へ引っ込んで、少ししてから流星がやってきた。







「お、やっぱりシゲやった。相変わらずダッサいなぁ」


「うるさいわ。余計なお世話」






大学時代のバイト先で友達になった流星。


今は大阪の一等地でテナントを構える、オシャレな洋服屋の店長。

顔とスタイルもさる事ながら、流星は昔からスーパーオシャレさん。





一方、俺ときたら制服やスーツを脱ぐと女の子からガッカリされるタイプ。





スーパーくらいなら高校時代の体操服で行くし、私服はもっぱら量販店のセール品。

何年前のヤツ?ってのも当たり前にある。






だってさ、Tシャツ1枚1万円とか何なん?

布やで?






これを神ちゃん小瀧流星の前で言い放ったら、俺は合コンする時は絶対にスーツ以外で来るなと言われた。






「で。どうしたん?」


「……流星が選んでや」


「は?」


「スーツ以外でも、女の子の前に行ける一張羅っ!!」


「はっっ!?!?」






驚き戸惑いつつ流星は真剣に洋服を選んでくれて、俺はそれを素直にそのまま購入した。






「シゲ好きな子でもできたん?」


「いや…そういうワケやないよ」


「ふーん…。全く洋服に興味を示さなかったのにな。

ま、オシャレする事は良い事やで。自分に自信がつくからな!戦闘服や」






確かに、戦闘服を身につけると少しやけど自信が持てる気がする。



美容院行って、洋服買って、久しぶりにリア充な休日やん。






恋って素晴らしいな。








…恋って、認めてしまった。

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さくら(プロフ) - るるさん» コメントありがとうございます^_^過去の作品から読んでくださってるんですね、とても嬉しいです♪新作もよろしくお願いします☆ (2018年4月22日 7時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - さくらさんこんにちわ。新作おめでとうございます。マシェリからお話し読ませて頂いてます。さくらさんのお話しはどれも大好きです。新作も頑張ってください(^ ^) (2018年4月21日 23時) (レス) id: 07c55f30e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2018年4月21日 11時

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