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そっちが気安く下の名前で呼ぶなら、私だって呼んでやる。
そう決意はしたものの、実現させるのには少し時間はかかった。
実際、初めて呼んだ時にはキョトンとされたし。
だけど、今はそれも普通になった。
もう諦めかけてたけど、やっぱり距離が近づくとその気持ちは再燃していく。
具体的に告白なんて勇気が無くてできないけど、女子マネージャーとは別れてしまったらしく、今の流星はフリー。
別に特別超仲良しなわけじゃないけど、学校へ行けば流星はいるし、普通に話してくれる。
それだけで満足だったりした。
夏が過ぎて、部活も引退して、受験勉強も頑張り始めなきゃの二学期。
たまたま家の鍵を忘れて、母親の職場へ向かった。
1番始めに目に入った白衣の店員さんに母親を呼んでもらい待っていると、流星が店に来た。
「あれ、買い物?」
「ううん。家の鍵忘れちゃって」
「うわ、ドジ過ぎでしょー。廉持ってんじゃね?」
「うん。でも部活だから」
「あ、そっか。さっき会ったわ」
廉、とは私の一個下の弟。サッカー部に所属していて、ついこの前まで流星が面倒をよくみていたらしい。
「Aー、お待たせ…あら?あれ?あらら?」
駆け寄って来たお母さんが、私と流星をチラチラ交互に見ながらニヤニヤしてる。
「放課後デート?あんた流星くんと付き合ってたの?」
「違うっ!!私は鍵忘れたから借りに来たの!流星はたまたま会っただけで…っ。
ていうか、流星の事知ってるの…?」
「あー、佐々木さんの娘だったんだAって。そういえば苗字同じだし、似てるね」
「あんたがさっき声かけた白衣の人、流星くんのお母さんだから。
あの人は、この店の薬剤師さんよ」
「あ…そうだったんだ…」
「俺も鍵よく忘れるから、よく母ちゃんに鍵もらいにここ来てたんだよねー」
「自分だってドジ過ぎじゃん…」
世間って狭過ぎる。
結局流星も鍵を忘れてここへ来たとか。
「ドジカップル」
流星のお母さんからからかわれて、私は超恥ずかしいのに流星は何も思わないのかニコニコ笑ってるだけ。
でも、この日から私と流星の距離は急速に近づいた。
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さくら(プロフ) - いちごさん» こんにちは、コメントとフォローありがとございます(o^^o)夜あたりに更新しますので、お時間ある時お付き合い頂けると嬉しいです☆ (2018年4月9日 15時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - こんばんは!いつも更新のお知らせが来る度に喜んでます!ツイッターもフォローさせていただき、フォロバしていただきありがとうございます!これからもさくらさんの書かれる物語楽しみにしてます! (2018年4月8日 21時) (レス) id: 76bb538f5e (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - りょうかさん» こんばんは!唐突なお願いでしたが、反応してくださりありがとうございます♪お話も読んで頂き光栄です☆少しずつですが、定期的に更新していきますのでよろしくお願いします! (2018年4月7日 20時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
りょうか(プロフ) - こんばんは!さくらさんの書くお話が大好きで、更新がほんと楽しみです!これからも読ませていただきます!!ツイッターフォローしてしまいました、いきなり申し訳ないです、、 (2018年4月7日 20時) (レス) id: 0f670759e9 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます^_^今回は、いつもよりシリアスというか落ち着いた話の流れにしてみていますが…受け入れてもらえて感謝です☆ご期待に添えるようる頑張ります☆ (2018年4月3日 15時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2018年3月21日 21時