星が降る夜でも

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季節は過ぎて3年生の春。



家は近くても、相変わらず藤井くんとはあの夏以来話していない。

それも、もう1年半くらい前のこと。






あのまま加速し続けるんだと思ってた初恋は、相手に彼女がいると言う残念すぎる現実。

だけど他に好きな人はできない。

1人だけ、今までに告白してくれた奇特な男子がいたけど、どうしても比べてしまい断ってしまった。








というわけで、春は来たけど恋愛の春はまだ訪れない私の14才の春。






始業式の日の朝、掲示板に貼られたクラス発表の紙から自分の名前を探した。







1組から見ていくけど、なかなか名前が見つからない。






結局あったのは、3年6組の名簿だった。





ズラっと並ぶ名前は見ていき、沙希がいて嬉しかったのと、下の方にある…『藤井流星』の名前。





うっ。マジか。




最後の最後で、同じクラスになってしまった。







嬉しいよ。


もちろん、嬉しいのは当然なんだけど


だけど、今さらどんな顔して1年間同じクラスで過ごすんだろう。







名簿を見ながら固まってると、







「お、ついに同じクラスになったな」






振り返ると、びっくりして腰抜かしそうになった。






「ふっっ！！！」


「よろしくね、A」


「よろしく…」






この一年半のブランクはなんだったの？






口笛吹きながら教室へ歩いていく藤井くんの後ろ姿を見送った。






今、凄くさりげなくだけど





Aって呼んだよね？

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