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あんなに言われたら、
ていうか言われる前から
逃げも隠れもするつもりないのに!
半分ケンカみたいな言い合いをして、ムカムカしながら乱暴にお風呂を済ませた。
明日の着替えを、とも思ったけど、まぁ朝に一度戻って身支度したら良いか。
その辺はマンション同じだから楽。
ちょっと早めに動いて、人に見られないように気をつけるくらい。
髪を乾かして、一応よそ行きのパジャマを着て、パーカーを羽織って再び重岡くんの部屋に向かった。
インターフォンを押すと、ドタドタって走って来る音がして、勢い良くドアが開く。
「どうしたの?慌てて…」
「いや、ほんまに来たって思って…」
「約束したじゃん。入っても良い?」
「どうぞ」
部屋に入ると、さっき来た時よりも部屋は綺麗に片付いてた。
それが何か重岡くんぽくて、ちょっと笑っちゃう。
多分落ち着かなくて、掃除してたんだろうな…みたいな。
「何笑ってるん?」
「ううん。…なんかさ、今日は疲れたね。色々あって」
「あ…うん。せやな…。
あ、じゃあ、もう寝るか?割とええ時間やし」
時計は23時過ぎを示していて、当たり前だけど部屋にはシングルベッドが1つあるだけで、改めてここで一緒に寝るんだなと思うとドキドキしてくる。
…寝れるか?こんなにドキドキして。
重岡くんにドキドキしない、なんて少し前までの私はどうかしてた。
今は、心臓が飛び出そうなくらいドキドキしてる。
「あの…私、寝相悪いかも…だけど…」
「俺も。ラリアットかましてまうかも」
「寝言とか言ったら恥ずかしいよね」
「せやな。あと、いびきもな。無意識やから気をつけようもないし」
「あ、あと…えっと…
「そんなん、ええから。
…側におってくれればええから」
そう言ってニコって笑った笑顔が可愛くて
緊張してたのが一気に緩んでいった。
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ひろちゃん(プロフ) - 何回読んでもいいお話( ; ; )占ツクで散々色んなの読んできてどれも素敵だったけど、ほんとにほんとにこの作品が一番大好きです(>_<)物語も綺麗でほんとに大好きな作品です!これからもたくさん書いてください!ほんとにファンです!! (2019年1月4日 1時) (レス) id: b3980d9be3 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 恋夏さん» コメントありがとうございます^_^読み手の方に少しでも喜んで頂けた作品になり、とても嬉しく思います。最後まで読んでくださりありがとうございました! (2018年10月3日 19時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - green songさん» お返事が遅くなり申し訳ありません(;o;)久しぶりに自分で読み返してみて、改めて重岡くんみたいな人が側にいたら良いのに…と自画自賛してしまいました笑。拙い文章でしたが、喜んで頂けて嬉しいです。最後まで読んでくださりありがとうございました! (2018年10月3日 19時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
恋夏 - 最後本気で号泣してました!とてもいいお話でした。最高です! (2018年10月1日 22時) (レス) id: bda6d95fa7 (このIDを非表示/違反報告)
green song - とてもいいお話でキュンとしました!!また読み返したくなるお話です!また素敵なお話をお願いします!! (2018年3月28日 12時) (レス) id: 702ccfe687 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2018年3月11日 10時