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エレベーターが一階へ到着した。
出口へ向かう途中、チラっとカフェを覗いてみると、閉店はしてるけど従業員の子と話してる。
ちなみに、まだ健気に昼休みにコーヒーを買いに行く私。
今日はその時に後で連絡するってコソっと言われ、今夜デートしよってLINEが入ってきた。
だから、慌てて髪の毛だけでもと巻いてみた。
朝の時点で言ってくれてたら、もうちょっと女子な服で来たのに。
まだ、少し時間かかりそうかな。
どこかで時間を潰そうと、視線はまだ流星くんに向けつつ歩き出すと誰かにぶつかった。
「きゃあっ。ごめんなさい、すいま……なんだ、重岡くんか」
「なんだって、何やねん。よそ見危ないやろ」
「ごめん…ちょっと考え事してた」
「ったく…。どーせ、流星くぅんの事やろ」
「…そんな変な呼び方してないし。ごめんね、ぶつかって」
何となく気まずくて数日話してなかったけど、きっかけさえあれば案外普通に話せるもの。
それは重岡くんも同じらしく、前と変わらない軽い感じに安堵した。
「デート?今から」
「うん…何で分かるの?」
「髪の毛。くるくるしてるから」
「あぁ…重岡くんも、案外見てるんだね。さっき丸山さんにも言われちゃったよ、アフター5が分かりやすいって」
「せやな、すっとんとんやもんな普段」
「すっとんとんって…久しぶりに聞いたよその言葉」
うん。この感じ、やっぱ良い。
この距離が凄く心地良い。
もしかして特別な気持ちある?とか思ったけど、仲の良い同期ってのが1番しっくり来る。
「…明日、夜予定ある?何か」
「ううん、無いよ。お好み焼き行く?」
「おう。…そん時はさ…こんな頑張らんでええから」
「え…」
伸びて来た指が触れたのは、肩にかかるカールのかかった私の髪の毛。
少しだけ触れて、すぐに手を戻した。
「じゃーな!デート、いってらっしゃい」
「うん…いってきます…」
エレベーターに乗り込む重岡くんを見送って、さっき触られた髪の毛の意味を考える。
そして、全然気づかなかった。
今のやりとりを、全部流星くんに見られてたって事。
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さくら(プロフ) - あやかさん» はじめまして^_^コメントありがとうございます♪過去の作品まで目を通して頂けて有り難いです♪重岡くんはどんな風に頑張るのか?応援是非お願いします☆ (2018年2月14日 19時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 初めてコメント書かせていただきます!ストロベリーフィズで初めてさくらさんのお話を読みました、そこからもうさくらさんのお話が大好きです!!重岡くんとどうなるのかな〜ってワクワクしながら読んでます!これからも投稿楽しみにしてます♪! (2018年2月14日 1時) (レス) id: 63b004c391 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - カフェオレさん» コメントありがとうございます^_^焦れったいお二人ですが、見守ってくださると嬉しいです♪続きもよろしくお願いします! (2018年2月12日 7時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
カフェオレ(プロフ) - この小説、すごく好きです!更新、まってまーす!! 頑張ってください! (2018年2月11日 11時) (レス) id: 48d51abbe2 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - ナポリタンさん» こんにちは、コメントありございます^_^続きも楽しんで頂けるよう更新頑張ります♪ (2018年2月6日 15時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2018年1月24日 23時