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流星くんの瞳はなんだか吸い込まれそうになる。
だから目を逸らしたいけど、今は何故かそらしちゃイケない気がする。
「ちょっとくらい、強引になった方がいい?」
「え…?」
「俺、そんなに優しくないし奥手じゃないよ」
ニコって笑ったと思ったら、そのまま腰を引き寄せられて座ってたソファーに押し倒された。
「焦らすよね、Aちゃん。そんなとこもたまんないわ」
「な、にそれ…焦らしてなんか…」
「焦らしてるつもり無いなら、天然の悪魔だよAちゃん」
そう言って重なる唇は、前にしたそっと優しいだけの口づけじゃなくて
私の反応を見ながら、何度も角度を変えて、時々ほっぺや唇の横にもキスをしてくる。
はじめは押し返そうとしてた手も、指を絡めて握られて
もう、いいかな…深く考えずに、このまま流されても。
そんな風に考え始めた時、心地よい重みが体から離れた。
「んふふ、抵抗しないとほんとにシちゃうよ?」
両手も解放されて、私も起き上がった。
「ごめんね、大丈夫。気持ち無視して、無理にこれ以上のことはしないから」
「うん…ごめん…」
「さて。俺も明日仕事だし、帰ろうかな!そろそろ」
「…送るね、下まで」
「ありがと。お邪魔しました」
一階のエントランスで流星くんの後ろ姿が見えなくなるまで見送る。
今日一日であった色んなことを思い出してため息をついて、部屋に戻ろうとした時…
「高橋さんっ♪」
「え…えっ!?中間さん!?!神ちゃん……重岡くん…?」
満面の笑顔の中間さんと、微妙な顔をした神ちゃんと、その2人にひきづられるみたいにへろへろの重岡くんが柱の陰から登場した。
「彼氏いたんだ?」
「いや…彼氏ってわけじゃないんですけど…」
「えー…こんな時間に家に呼ぶのに?彼氏じゃないんだ?」
「ま、まぁまぁ中間さん!ごめんな、また鉢合わせしちゃったな」
「……いや、大丈夫。別に変なことしてないし…」
「ええっ!!シてないの?なんで??」
「中間さん!!!!」
あ、神ちゃんが本気でイラっとした顔をした。
さすがに察した中間さんは、気を取り直すみたいに咳払いをした。
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さくら(プロフ) - あやかさん» はじめまして^_^コメントありがとうございます♪過去の作品まで目を通して頂けて有り難いです♪重岡くんはどんな風に頑張るのか?応援是非お願いします☆ (2018年2月14日 19時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 初めてコメント書かせていただきます!ストロベリーフィズで初めてさくらさんのお話を読みました、そこからもうさくらさんのお話が大好きです!!重岡くんとどうなるのかな〜ってワクワクしながら読んでます!これからも投稿楽しみにしてます♪! (2018年2月14日 1時) (レス) id: 63b004c391 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - カフェオレさん» コメントありがとうございます^_^焦れったいお二人ですが、見守ってくださると嬉しいです♪続きもよろしくお願いします! (2018年2月12日 7時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
カフェオレ(プロフ) - この小説、すごく好きです!更新、まってまーす!! 頑張ってください! (2018年2月11日 11時) (レス) id: 48d51abbe2 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - ナポリタンさん» こんにちは、コメントありございます^_^続きも楽しんで頂けるよう更新頑張ります♪ (2018年2月6日 15時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2018年1月24日 23時