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結局高橋さんはそのまま朝まで目を覚ます事は無くて、俺はソファーで眠った。






シラフに戻った彼女は案の定昨夜のことなんか覚えてへん。

いつも通りの柔らかい感じにホッとしたんと、ちょっと残念。

俺と何かあったか顔真っ青にして不安がってて面白くて、つい曖昧に答えてからかってしまった。








こん時、ちゃんと正直に話してたら俺らはどうなってたんやろう。






1ヶ月ほぼ毎日一緒に夕飯を食べて、話して

はじめはぎこちなかったけど、今じゃ気兼ねない関係になれたと思う。






高橋からしたら、恐喝の延長やし義務感しかなかったのかもしれないけど





俺は自分でも止められないくらい好きになってしまった。






だんだん上達していく料理も


お酒を飲むペースも


クシャっとした笑顔も、慰めようと撫でてくれた右手も


思わず言ってしまった「渡したくないな」ってのも本心。
聞こえてなかったみたいで良かったわ。






だってさ






今さら好きや、なんて言えへんよ。






しかも、藤井さんに夢中やん。








「…ほんまに、この曲やるん?二次会で」



「おん。あかん?」



「ダメや無いけど…ちょっとストレート過ぎて恥ずかしいかも」



「……うん。それは、俺もそう思ってる」








桐山さんから二次会の余興を頼まれて、神ちゃんと2人で弾き語りをする事になった。

俺はピアノで、神ちゃんがエレクトーン。







たまたまラジオで流れた曲が自分の気持ちとリンクしてしまって、神ちゃんにそれを推してみる。







「まぁ、ええけどさ。好きな人が来るんやろ?二次会」



「えっ。何で分かったん?」



「そりゃ…この曲選んだ時点で分かるわ。




だけどさ、これ歌ったからって告白した事にはならへんよ?きちんと言葉にして言わないと」



「……うん、分かっとる」







神ちゃんは多分、俺が誰に対してそういう気持ちを抱いてるか気づいてると思う。








今はせこいやり方で高橋と一緒にいられてるけど、いつかきちんと、気持ちを伝えられるように




自分への後押しみたいな意味でも




弾き語りなんて初めてやけど、必死で練習した。

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さくら(プロフ) - nonononさん» コメントありがとうございます^_^前作同様、楽しんで頂けるよう頑張りますのでよろしくお願いします♪只今何かが降臨中で話がどんどん浮かんでいるので、しばらくこのペースで更新できると思います! (2018年1月19日 19時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
nononon(プロフ) - ストロベリーフィズから大好きです!とっても面白いので毎日楽しみにこのサイトを開いてます。がんばってください! (2018年1月19日 10時) (レス) id: 6b0e61c133 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 彩果さん» コメントありがとうございます(^ ^)最後まで楽しんでいただけるお話になるよう更新頑張ります!続きもよろしくお願いします♪ (2018年1月11日 15時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
彩果(プロフ) - 重岡くん好きなので、すごい面白いです!続き気になります!!更新楽しみにしてます♪ (2018年1月11日 14時) (レス) id: f75f618622 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2018年1月10日 16時

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