ココアより甘い３ Fuma.K

７２根に持つ ページ22

｢急に、ごめんね。｣



何で謝るの。



謝るべきはあっちなのに。



謝ったお陰でいつもの教室に戻ったんだけど



なんか、納得がいかなかった。



風｢A、｣


貴｢ん？え、風磨？｣



手を握られて、どうしたのかと思ったら



そのまま教室の外へ。



あとちょっとで授業始まっちゃうのになー



なんて今の風磨には言っちゃいけない雰囲気が漂ってる。



貴｢屋上はやだよ？寒いし。｣



と言うと、グルッと向きを変えてまた歩き出した。



行くきだったんだ笑



連れてこられた図書室は暖かかった。



授業の始まるチャイムが鳴った。



ま、１時間くらいサボっても許してくれるよね。



椅子に座った風磨。



その隣に座ろうとしたら。



風｢こっち。｣



って膝を叩く風磨。



有無を言わさない笑顔に渋々膝の上に座る。



後ろから抱き締められた。



風｢いー匂い｣



鼻をすりすりしてくる。



貴｢くすぐったいー｣



って笑っていたら急に静かになった風磨。



風｢俺らは、すげー努力したし。｣



さっき言われたことがショックだったんだね。



根に持つなんて珍しい。



しかもなんか可愛い。

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