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白雪姫。11 ページ12

森の中。既に空は暗くなり、淡い光の元である丸い月が彼女達を照らしている。




「すっかり暗くなっちまったな。
歩いて二時間だァ〜?二時間なんて二時間前に過ぎちまったぞ。クソ」


「レオリオ、それ名言!」


「だろ?」


『…何の会話をしてるんだ、この二人は』




真夜中の森を歩くが目的地に辿り着く事はなく、途中で魔獣注意!の看板があるだけ。
一向に着かないので、レオリオは駄々を捏ねていた。




『一本杉の下の一軒屋に住んでいる夫婦は、道案内をやってるんだ。彼等の眼鏡に叶えば、会場まで案内してくれるよ』




老婆の話によれば一本杉の下に一軒屋があり、会場まで案内してくれる夫婦が居るそうだ。




「見えたぞ」




クラピカの発言に彼の視線の方向を向けば、確かに一軒屋が建っていた。




*・*・*・*・*




「やっと着いたぜ」


「静かだな。我々以外に受験者は来ていないのか?」




明かりが点いていない家に疑問に思いながら、レオリオが代表として中に入る。

家の中には驚きの光景が広がっていた。




「魔獣!!」




男性は怪我を負っており、女性は魔獣に捕まれ拉致されて行った。

クラピカはレオリオに怪我人を頼み、Aと二人で魔獣の後を追う。
薄暗い森。魔獣の姿を探していると、目の端に影を捉えたAが走った。




「彼処だ!」




深くて広い森の暗景の中、幽かな影を一瞬で捉えた彼女に、クラピカは心の中で称賛した。




「その女性を放せ!」




軽やかな動きで森の中を飛び回るA。

魔獣に追い付き、女性を放せ!と言うと、




「腕ずくで取り返してみな!!」




妙な笑い声を上げながら、魔獣は更に速度を上げて森の中を進んで行く。
Aは驚嘆の表情を浮かべながらも、楽しげに笑っていた。




「奴は凶狸狐と呼ばれる変幻魔獣だ!人に化ける事も出来る、油断するな!」


「大丈夫、言葉が通じるなら話は早いから」


「…?」


「逃げるばかりで恥ずかしくないのか?臆病者の凶狸狐!!」




Aの煽りに苛ついた凶狸狐は後ろを振り向く。
すると、何時の間にか目の前に近付いて来ていた彼女の持つ釣竿によって殴られた。




「クラピカ、女の人を!」




痛みで頭を押さえる凶狸狐。
その影響で放してしまい、落下する女性。

Aは逃げる凶狸狐を追い、クラピカは助けた女性の面倒を見る事になった。

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るなるん(プロフ) - 好きです!続きをお恵みください!、 (2022年3月14日 16時) (レス) id: a73b6209c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫吹-シスイ- | 作成日時:2021年4月13日 1時

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