あなたの為の命だから【ONEPIECE】 (ページ5)

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愛してるページ5

もう空は真っ暗でお風呂も済ませた後は寝るだけだ

布団を敷いてロウソクの火を消すと誰かが部屋に入ってきた。窓から差し込む月光がその正体を照らす

『エース』

「......」

暗くてあまり見えないその顔は何処かいつもより険しくて見覚えがあった

時々エースは高町にある酒屋に行ってはこうなって帰ってくる

手招きし近寄ってきたエースを優しく抱きしめる

『愛してるわエース。』

「馬鹿なんじゃねえのか」

震えた声。そっと回された手は少し弱弱しい

「俺は、鬼の子だぞ、っ」

『貴方が鬼の子だろうと関係ないわ。自分の愛し子を愛でて何が悪いの？』

『それに、貴方は鬼の子なんかじゃない。だって鬼の子がこんなに可愛らしいわけないもの』

「....俺は可愛くねぇ」

『可愛いわよぅ』

自分より二回り、いや、4回り小さな身体がプルプルと震える

それでも私の服が濡れたことは1度もない。それが少し悲しくて強く抱きしめる。それと一緒に回された手も力強くなった

『エース。今日はもう遅いわ。寝ましょう』

「.........おう」

布団の中に誘えば直ぐに眠ってしまったエース。そのおでこに優しくキスをする

彼が鬼だなんて、この子が鬼の子だなんて私は認めない

2人とも優しい人間なのに。だから彼女は、私達は彼を愛したのよ

あぁエース。私達の愛しの子。鈴虫の鳴き声なんて気にせずスクスク育ってちょうだい

貴方は愛されてないなんて思ってるかもしれないけれど貴方を愛してる人は沢山いるのよ