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8話 ページ9

『…と、とりあえず解体を続けよう。』


胸中にある不安を取るように頭を振うと、Aは再度爆弾の方へ目を向けた。


2つの透明なタンクにそれぞれピンクと水色の液体が入っており、二つのタンクはチューブでつながれている。その間には小さなタンクがあり、その中で二つの液体が混ざると爆発する二液混合型の爆弾のようだ。


また、色とりどりなコードは複雑に繋がれており、容易に切れるようなものではなさそうだ。


松「あぁ。…この爆弾、揺すったり傾けたりすると液体が漏れ出てドカンだ。」


伊「タイマーの方は?」


松「攻めるとしたらそっちなんだけよ。トラップが多くて時間かかるぜ。順番間違えたらやっぱりドカンさ。」



降「ごめん。取り逃がしてしまったよ。」

後ろから声がして振り返ると、傷だらけな降谷が諸伏に支えられながら立っていた。

『零…!大丈夫?』


降「心配ない。それより状況は?」


松「こっちもあんまりよくねぇな。ここは俺に任せて周辺の人達を避難させてくれ。」


『でも…!』


松「いいから行け。あと3分だ。ガス漏れとか適当な理由でこのビルの周りから避難させろ。」


降「…わかった。行くぞ、A。」



『……じんぺーちゃん、無茶だけはしないでね。』

松「…おう。」


Aは心配そうな顔でそう声をかける。その声に松田は爆弾から目を離さないまま、そう答えた。

『零、肩貸すよ。』


降「あぁ、ありがとう。」


諸「松田……。下で待ってるから。」


松「…約束はできねぇな。」


作業に戻るのを見届けて4人はビルを出た。

『ゼロとヒロはここで待ってて。航くんは私と避難誘導を!』

伊「おう!」

Aと伊達はビル前の警官に声をかけ、周辺を駆け回った。

伊「もう辺りに人はいねぇな!」

『2人のところに戻ろう!』





『零!ヒロ!松田は!?』

諸「まだ中だよ…。」



その時、薄暗いビルの階段から松田が降りてきた。

誰が声をかけることなく5人は集まると小気味良い音を立てハイタッチを交わした。





____________



降「これがあの日の、見舞いに行った日に起きた出来事さ。」


コ「その時、名刺を渡したんだね、松田刑事!」


松「あぁ、坊主が見た外国人の男ってのは十中八九その時現場にいた男だろうな。」


降「だけど、あの男が何者であったかは分からない。」


三年前、名刺を持って走り去った男が頭をよぎる。あの時の男が今更警視庁に訪れるとは思いもしなかった。

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星空ブリキ - わーしすこんd(これ以上言うと降谷さんに怒られるので言わないどきます) (2022年7月3日 12時) (レス) @page27 id: d39a98933d (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - S丸さん» おけだす! (2022年6月19日 19時) (レス) id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
S丸(プロフ) - みみこさん» ありがとうございます〜!! (2022年6月19日 18時) (レス) id: a42ffbde28 (このIDを非表示/違反報告)
S丸(プロフ) - しゅるさん» こちらこそありがとうございました〜〜!!こんな感じでよろしかったですかね…?? (2022年6月19日 18時) (レス) id: a42ffbde28 (このIDを非表示/違反報告)
みみこ(プロフ) - こういうの大好きです!!シスコン降谷さん最高! (2022年6月19日 17時) (レス) @page27 id: 2d0bd82d4d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:S丸 | 作成日時:2022年5月22日 18時

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