12曲目_涙 ページ13
思い出した。
あの時、私が抱いた気持ち。
【成海聖奈のライバルとして輝く】
たったひとつの目標である野望。
ああ、お姉ちゃん。いいえ、成海聖奈さん。
私はあなたに憧れて、あなたを憎んで、
恨んで、大好きで、大嫌い。
だけど、だからこそ、私は歌う。
お姉ちゃんにたった1人の【ライバル】なんだって
思い知ってもらうの。
絶対に、負けたりなんかしない。
これが私のすべて。
アイドルでいる理由であり、夢。
再度涙が出るのに時間は要らなかった。
今度は雨なんかじゃない。
そんなもので誤魔化せない暖かい涙が頬を伝う。
A「お…姉ちゃ……ごめんなさ……」
涙があふれる。止まらない。
お姉ちゃんはそんな私をぎゅっと抱きしめてくれる。
あぁ、私はこの温もりを、ずっと待ってたんだ。
────────────
A「…ご心配をおかけしました。」
あのあと、ひとしきり泣いた私はお姉ちゃんと
楽屋の方に戻り、
心配をかけたTRIGGERさんに頭を下げに行った。
龍之介「ほ、ほんとに…無事で良がっだあぁぁ…」
…龍之介さんが(なぜか)泣いたのは内緒ね？
天「………」
A「天さん、迷惑をかけてすみませんでした。」
天「…迷惑なんかじゃない。」
A「え…？」
天「今日、本音を言うと君に驚いた。最初は新人だと思って、見くびってたんだよ。」
A「あ…はぁ……？」
天さん、なにを言ってるんだろう？
天「だ、だからつまり…っ！///」
楽「お前が想像以上の才能を発揮してこっちが驚いたって言いたいんだよ(ｸｽｸｽ)」
A「…ぇっ…？」
なんで？だって私、ライブ失敗して…？
龍之介「もしかして気づいてないのかな？」
そういってモニターをつける。
先程までやっていたライブ映像だ。
……あっ、私…。
曲が流れる。ああ、またあの怖い光景をみるの？
嫌よ、私は輝きたい。あんなのはもう嫌なの。
いや、嫌…っ………………。
せな「…大丈夫。ほら、みて？」
ゆっくりと目線をモニターに向ける。
沈黙が訪れ、私が急いで退場した。
ああ、最悪………
の、はずだった。
私がいなくなった会場にあったのは、
沈黙ではなく歓声。
.
.
ああ、今日はなんだか泣いてばかりだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 123人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アイドリッシュセブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ラピ - 続きがとっっっっっても気にります！ (2020年8月10日 9時) (
レス) id: 4d917e9e4b (このIDを非表示/違反報告)
キサ - 続きが気になります。愛蔵が出てこないのは残念ですが、アイナナとの絡み楽しく読ませてもらってます。 (2019年7月15日 11時) (レス) id: 626aaf7bec (このIDを非表示/違反報告)
星羽 - 続きが…！見たいです！！ (2019年6月1日 21時) (レス) id: 7223a5f561 (このIDを非表示/違反報告)
夢花 ゆめいろ星（スター）の夢花(プロフ) - 胡蝶さん» おぉ！！ありがとうございます！！！！！ (2018年6月18日 0時) (レス) id: f2643ccfd4 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶(プロフ) - 夢花 ゆめいろ星（スター）の夢花さん» デート風景は全員書こうと思ってるのでもう今まで一切出てこなかった恋愛模様爆発ですよ← (2018年6月18日 0時) (レス) id: daa30e8da9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：胡蝶 | 作成日時：2018年3月4日 19時
