ヒロインの仕事を断れないモブ〜番外編〜

雨雲り侑様リクエスト！！もし(名前)ちゃんが普段は温厚だけどストレスが溜まりに溜まると一気に口調が荒くなってきれたら...? ページ5

「重いなぁ」

窓から差し込む日の光がやけに眩しく感じるお昼頃、変人揃いの探偵社で大量の書類をよいしょよいしょと運んでいる人がここに一人。

「Aちゃん！！この仕事やっといてよ!!!」

爽やかで深みのある珈琲の香りが漂うAのデスクにさらっと大量の書類を置いたのは川野桃花。

Aにいつも仕事を押し付けている探偵社のヒロインだ。

Aは探偵社で事務員をしており、主に面倒くさい書類を作成している

正直他の社員の仕事を手伝う暇などAには無いのだが...

この川野桃花という女は「事務員だから暇でしょ？」という脳内お花畑の謎理論でAに仕事を押し付けている

そんなAは仕事を断ると思いきや....

「はい。分かりました」

あっさりと仕事を引き受けてしまった

このままだと夜中の2時までパソコンと睨み合いっこルート不可避なのだが、

Aには仕事を断れない理由が2つほどあった

一つ目は、ムカつくことに桃花は探偵社のヒロインなので仕事を断ると他の社員がうるさいからである

二つ目は、単にAはとても温厚な性格の持ち主なので仕事を断ると罪悪感が心に残るからだ

「本当！？じゃあ明日までにやっといてね!!」

桃花はもちろんそんなAの事情を知る訳も無く、ニコッと笑顔でスキップをしながら自分のデスクに戻り他の社員と楽しく喋ってる

(マジでいい加減にしろよ...!!)

やはりそんな桃花にストレスを溜めていたのだろうか。

Aはいつもよりキーボードを強くたたき、5杯目の珈琲を口に運んだ

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