ヒロインの仕事を断れないモブ〜番外編〜

華流様リクエスト！！もし(名前)ちゃんがポートマフィアの五大幹部だったら？ ページ11

「…ここはどこ？」

一人の少女が静寂に包まれた不気味な部屋でポツリと呟く

その少女ーー川野桃花は何度も大きな目をぱちぱちとさせ、拘束されて動けない体に不満を感じていた

そこには桃花以外だれもおらず、コンクリートの壁には血痕がはっきりと残っていた

？「・・・・・・やっと起きましたか・・・」

そんな殺風景な部屋にもう一人女性の声が聞こえる

「・・Aちゃん！！」

Aは探偵社にいた時の笑顔を浮かべながら、少しさびたドアノブに手をかけ、落ち着いた様子で桃花を見ていた

そんなAを見て安心したのだろうか

桃花はニコニコとしており、足をバタバタと揺らしていた

「Aちゃん！！ここからd」

「嫌です」

桃花が「ここから出して！」と言おうとしたが、Aは桃花が助けを求める声を遮る

「・・・えっ？何で？」

「何でって言われましてもねぇ・・・」

Aは驚いている桃花の顔を見て、にやにやと笑いながら桃花に近づく

今桃花がいる殺風景な部屋はーーポートマフィアの地下にある拷問部屋だ

そんな拷問部屋にコツコツとAが履いているヒールの音が響く


「貴方は本来自分がやらないといけない仕事を、目立たない事務員に押し付けてきた・・そんな貴方を助ける？ふざけるのもいい加減にしてくれませんか？」

「なっ・・・私は！！」

桃花はAに反論しようとしたが言葉に詰まってしまった

そりゃそうだろう 実際、目立たない事務員であるAに仕事を押し付けてきたのだから

「ヒロイン」という探偵社での立場を利用して・・・・

反論できず困っている桃花の胸倉を、Aは勢いよく掴んだ

「そんな貴方は・・・罪を償うべきです」

そしてAは右ポケットからナイフを取り出したのだった

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