らくだい魔女と星のハーモニー (ページ33)

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形勢逆転ページ33

☆サイドフウカ☆

「ジカルニドっ！アンタはあたしが倒してあげる！」

とっさに、そう言ったけど…。

ジカルニドは、魔法を無効化するんだよね？

イコール、魔法は使っても意味がないってことだよね？

つまり、ダメってことだよね！？？

「あああっ！勝ち目がなーい！」

「フウカちゃん、あきらめてるぅ～」

カリンが言う。

アイツに効く魔法、魔法…。

なーい、ないないないなーい!

アイツに効く魔法なんて、思いあたらなーい!

ぐっと唇をかみしめてると、ジカルニドが「ハハハハっ！」と笑った。

「やっぱり、君たちは無能だよね。

ーーーーーーーー仕方ない、始めるか…」

ジカルニドの声が一気に低くなった。

「雷の召喚獣、ラムウよ！今こそ我の前に姿を現したまえ！」

ジカルニドが、呪文を唱える！

「まさか、召喚魔法！？」

みんなが、あとずさりをする。

ーーーーーーーーーーーーーーーーしかし。

「何も、起きない…？」

みんながそっと目を開ける。

「なぜだ！？なぜ召喚できない！」

ジカルニドが頭をかかえ、叫んだ瞬間、声が聞こえた。

「もう終わりよ、ジカルニドっ！」

「この声ーーーーーーーー」

声がした方を見ると、そこにはーーーーーーーー。

「キラ、カイト！？」

そう、キラとカイトがいたのーーーーーーーー！

「召喚獣は、全てあたしの仲間になったわ！これでジカルニド、アンタは追いつめられたのよ！」

キラはそう言って叫んだ。

「星の魔女、キラが命じるーーーーーーーー！

火の召喚獣、イフリートよ！

悪に正義の炎を吹きかけろーーーーーーーー！」

すると。

ゴゴゴゴゴゴゴッ

地響きがして、隙間から火が吹き出した！

「きゃあっ！」

火をよけようとしたけど…

「あれっ？熱くない？」

その火は、まったく熱くない。

しかし、ジカルニドは熱がっている。

「あれは、悪い者にしか効かない火なの！」

キラが自信満々に言う。

すると、カイトがつぶやく。

「重力よーーーーーーーー。

我の思うままに動け！」

その瞬間。

フワリ

ジカルニドの体が持ち上がり、

ズドオオーーーーーーーーン！

地面に叩きつけられた。

「え？魔法が効いている？」

「ジカルニドのバリアは、完全にはおおわれていない。後頭部を狙え！」

なるほど！

「これで、完全に形勢逆転！みんな、突撃だよ！」

「OK！」

あたしたちは一斉に、ジカルニドにかかっていった。