悪魔ジカルニド ページ27
☆サイドフウカ☆
「どうしよう!?カイトも、いなくなったよ!?」
あたしは、そうわめく。
「探しに行った方がいいのか?」
そう言うのは、カイ。
「でもぉ、行き違いになっても困るわぁ。テレパシーを送ったらいいんじゃ……?」
カリンは、不安そうにつぶやく。
「ダメだ。2人が、さっきより魔力の強い場所にいるみたいで……、跳ね返されている」
チトセは、頭を抑えて崩れ落ちる。
どうやら、魔力を使いすぎたらしい。
「チトセ!?大丈夫っ!?」
「平気だ。それより、2人を探さないと…」
チトセが言った瞬間。
ドゴォーーーーーーーーーーーーーーーーンッ!
神殿が、大きな音をたてた。
「きゃあっ!」
「何?何が起きたの……?」
あたしは、カリンを支えて、そうつぶやく。
「神殿の中に、行ってみよう!」
…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
神殿は、崩れていた。
さっきまでの美しい姿はなく、がれきにおおわれている。
すると。
ガガガガガガガガガガガガガガガッ!
がれきが動きはじめ、あたしたちに向かって降ってくる!
「みんな、よけろ!」
そう、カイの声がしたけどーーーーーーーー。
あたしの頭上には、大きながれきがあった。
もう、ダメーーーーー!!
そう、目をギュッとつぶった瞬間。
「時の門番よ!我が望みを聞き入れたまえ!」
チトセの声がして、キーンと耳なりがする。
そっと目を開けると、神殿は、セピア色に染まっていたーーーー。
頭上のがれきは、あたしの頭スレスレで、ピタリと止まっている。
「ひっえ〜っ!」
あたしは、ササッとよけると、チトセにお礼をいう。
「あ、ありがとう………」
「………ん」
しかし。
ズガガガガガガガガガガッ!
セピア色の神殿が、色を戻していき、がれきが床に落ちていた。
「え?」
「時の魔法が、解けたーーーーー?」
あたしたちがあぜんとしていると、声が聞こえたーーーーー。
「いやあ、やるねぇ。さすが、としか言えないよ」
おどけたような口調なのに、冷たさを感じる声ーーーーー。
モクモクと上がった煙の中から、人影が見える。
「さすがだよね、本当に。ああ、言うの忘れてた。
ボクはねぇ、
ジカルニドっていうんだーーーーー」
そこには、あたしたちの敵、悪魔ジカルニドの姿があったーーーーーー。
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みかん(プロフ) - うん、どーいたしまして。 (2020年8月24日 17時) (レス) id: 25d3ac3089 (このIDを非表示/違反報告)
山形みるく(プロフ) - みかんさん» あはは☆ありがとう♪ (2020年8月23日 19時) (レス) id: 43416ff750 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - ホントのことじゃん! (2020年8月23日 15時) (レス) id: 25d3ac3089 (このIDを非表示/違反報告)
山形みるく(プロフ) - みかんさん» そんなの照れちゃうよっ! (2020年8月23日 6時) (レス) id: 43416ff750 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - みるちゃん、やさし〜! (2020年8月22日 11時) (レス) id: 25d3ac3089 (このIDを非表示/違反報告)
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