1輪の桜 ページ3
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「邪魔」
突然背後から言われ驚いて振り向くと、不機嫌な顔をした天然パーマの男の子がいた。その後ろには少し長めの髪の男の子もいる。
「あ、すみません……」
「あれ、君もここに入学するの?」
私に話しかけてきたのは少し長めの髪の子。
愛想の良さそうな笑顔をしていて、隣にいる天パの人とは大違いだ。
天パの人はなんというか……雰囲気がちょっと怖い。
「俺は萩原研二。んで、こっちのくるくるパーマが俺の幼馴染の松田陣平ね。君の名前は?」と笑顔で挨拶してくる長めの髪の子……いや、萩原くん。
萩原くん達が自己紹介をしてくれたので私も自己紹介をする。
すると萩原くんはさらっと「咲良ちゃんね、よろしく!」と名前で呼んできた。
「じゃあせっかく出会ったんだし一緒に中まで行こうよ。ホラ、陣平ちゃんも!」
「へーへー」
萩原くんの言葉に気怠げそうな返事をしながらもついて行く松田くん。
性格は正反対なのにどうやって仲良くなったのだろうか。
というかものの数分しか話してないけど分かってしまった。
萩原くん……絶対モテる人だ。
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作者名:邪月 | 作成日時:2021年9月9日 17時