温度差 ページ11
玄関先のチャイムを鳴らすとすぐに玄関が開いた
「なーんだ。チャンミンかーユノはいる？」
CM「――なんですかいきなり…」
先頭に立っていた私を見るなり、すぐに煙たそうな顔を向ける
「とりあえずーお邪魔しまーす。透子さん入ろう」
CM「ちょっ…」
透子「ごめんなさい。私もここに来るなんて知らなくて」
平謝りな透子さんを片手に引っ張って
勝手にリビングの方へを歩んでいく
でも
そこにもユノの姿はなかった
「やっぱ居ないんだー…」
CM「ヒョンならいませんよ。今回はたまたま僕だけ先にこっちで予定があったから着てるだけですからね」
透子「ごめんなさい。Aさん迷惑だから帰りましょう」
「えぇーー。せっかく来たんだから少しゆっくりしようよ」
CM「透子さん大丈夫ですよ。もう今日の予定も終わったんで。ってお前勝手に人の家の冷蔵庫開けんな！」
「だって仕事終わってすぐ来たから喉渇いちゃったんだもん。でも冷蔵庫全然飲めるものないじゃん…ほとんどビールばっか」
CM「嫌なら水でも飲んでろ」
「やーだ。あ、そうだ！確かここのマンションって２階にフリースペースがあって自販機も置いてあったよね〜♪透子さん何か飲みたいものある？」
透子「え？私は大丈夫です」
「ほんと？じゃぁ私は買ってこよーっと♪」
冷蔵庫と扉を閉めるとリビングのソファの上に置いていた鞄から財布を取り出して
「じゃぁ居なくなるけどチャイム鳴らしたら開けてよ？！」
CM「それはどうでしょうねー？聞こえないフリをするかもしれませんが」
「なにそれ〜！ヒドっ！透子さんチャンミンにちゃんと言ってね」
透子「えぇえ？！」
部屋を出てエレベーターホールへ向かう
二人っきりにしてよかったのかな？
でもまぁチャンミンにとっては好きな相手と一緒に居れるんだから
嬉しいことなのかな…
下ボタンを押してエレベーターが来るのを待つ
暫くしてエレベーターが着いたので乗り込もうとしたら
先に降りてくる人がいて
咄嗟に顔を相手から見えにくくする為に斜め下に伏せると
≪A？≫
ビックリして思わず上擦った声が出た
エレベーターから降りてきたのは
大きなキャリーケースを引いてリュックを背負ったユノだった
「ユノさん！！」
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作者名：ユル☆
| 作成日時：2018年3月15日 16時
