名前で呼んで＊川上 ページ1
「川上くんってさ」
隣でだるそうに雑誌を読んでいる彼に、私はちょっと不満そうに声をかける。
私の声のトーンから、機嫌が悪いことが伝わったのだろう。雑誌から視線を離して、急いで私の方に視線と体を向けた。表情には、驚きと心配がみえる。
う、言いにくいな。
そう思って一瞬ためらいそうになったけど、ぎゅ、と左手を握って意志を固めた。
「彩加のことは名前で呼ぶのに……さ。」
変わらずまっすぐな瞳で私のことを見つめる川上くん。
私も見つめ返そうとするけど、これから言うことへのためらいで目が泳ぐ。
でもそれ以上に、私が彼に本当に惚れているからかもしれない。
「私のことは…葉山さん、って呼ぶ、よね？」
「…うん」
川上くんは静かに返事ををする。
「わ、私彼女なのにっ。」
もうすでに顔はゆでダコみたい。
ええい！もう言っちゃえ！
意を決して、グッと目を瞑って言った。
「他の女の子の方が川上くんに近いみたいで、いや、なのっ…」
…どうしよう、川上くんのこと、まともに見れない。どんな顔してるんだろ。
膝に置いたブタのぬいぐるみに視線を落とす。
ドキドキはピークに達した。
「私のこと、名前で呼んでっ！」
(続く)
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リン(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます！優しいお言葉、とてもうれしいです！お互い頑張りましょう(^^) (2019年2月9日 23時) (
レス) id: daa87a8d66 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 私も小説書いていて、毎回更新するの大変ですが、頑張ってください！ (2019年2月8日 0時) (レス) id: d1210715c9 (このIDを非表示/違反報告)
リン(プロフ) - 小悪魔さん» コメントありがとうございます！外しました！ご親切にありがとうございましたm(__)m (2019年2月7日 23時) (レス) id: daa87a8d66 (このIDを非表示/違反報告)
小悪魔(プロフ) - オリフラ、付いてますよー！低評価の原因になりますので、早急に外すことをおすすめします！ (2019年2月7日 23時) (レス) id: 1fc00c7766 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リン | 作成日時：2019年2月7日 23時
