見たくなかった ページ10
久しぶりに被った休日。
今日は彼の実家に来ている。暇だったのと、彼の部屋を掃除しに。
「なんで私が臣の部屋を片付けてるんだろう」
「んー俺の嫁だからかなー」
そうやって機嫌を取ってくる臣には頭が上がらない。
現に、私はそれ以上何も言わず、大人しく片付けをしていた。
久しぶりに入った臣の部屋は何も変わらず、ベットとゲームをするテレビがあるだけ。
掃除機をかけて、雑巾がけをしていたとき、ふと目に入ったDVD。
「あ、いいもの見っけ」
「あ、やべ」
臣が焦って私に近づいたのも遅く、私はソレを手に取っていた。
「…きょにゅうおんなきょうし」
「中学か高校の時に先輩にもらったやつ…」
「巨乳本当に好きだね」
「悪いか」
「悪くない」
別に嫌な気はしない。
男の子だもん。DVDのひとつやふたつ持っていてもおかしくないし、臣は変態だし。
ただ、私はこんなに巨乳ではない。
臣はもう見てないからと言って、私の手からDVDを取り上げて、捨てる用の段ボール箱に突っ込んだ。
「置いとけばいいのに」
「一緒に見る?」
「ばか、じゃあいらない」
その後も、掃除をしながら部屋にある荷物を要るものと要らないものに分けていた時だった。
見つけたくなかった。見たくもなかった。
…過去の彼女からのメッセージ。
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risa(プロフ) - めっちゃキュンキュンしました!続きも楽しみにしています!! (2017年2月24日 17時) (レス) id: 5a7dd95724 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:clover | 作成日時:2017年1月13日 15時