2センチ ページ20
「ふふふ」
「ご機嫌だな」
「うん、だって今日岩ちゃんとご飯だもん」
そう、今日は私の友達と、岩ちゃんを誘ってご飯に行くことになった。
「ほんっとに岩ちゃん好きな、お前」
「うん、好き。かわいい」
弟にしたいくらい。そう思ったけど続けて口にはしなかった。
臣の反応をちらりと見ると、明らかに不機嫌オーラが漂っていた。
私が言うのもなんだけど、わかりやすすぎる…
「臣ってさ、」
「なに」
「どれだけ私の事好きなの?」
「自惚れんなばーか」
そう言いながらも、うーんと少し考えて「これくらい」と親指と人差し指の間を2センチくらい開けてみせた。
「えっと?しょぼくない?」
「Aは何もわかってない」
「どういう意味?」
「これくらいの中に、こーーーーんなに大きい好きが、詰まってる」
こーーーーんなに、と両手を広げて表現する臣に、私はぽかんとした。
いや、可愛すぎます臣君。
「それってつまり、」
「なんだよ」
「だーーーーーーーいすきってこと?」
「これくらいな」
またそうやって言いながら、親指と人差し指を2センチ開けて。
岩ちゃんとのご飯はもちろん楽しみだけど、
やっぱり臣には敵わない。
どれだけイケメンで性格もよくてお金持ちな人がこの先目の前に現れようとも、
私はいつだって、この俺様な登坂広臣に振り回されてしまうのだろう。
きっと、何度も何度も好きを募らせながら。
…END
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risa(プロフ) - めっちゃキュンキュンしました!続きも楽しみにしています!! (2017年2月24日 17時) (レス) id: 5a7dd95724 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:clover | 作成日時:2017年1月13日 15時