俺様、何様、登坂様 (ページ2)

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ひとりぼっちページ2

【今日は健ちゃん達と遊んでくる。ごめん】

仕事も終わり、アパートでゆっくりしていると臣から連絡が来た。

最後の”ごめん”が臣らしい。

”ごめん”は、アパートに一人になる私への気遣いだったりする。

健ちゃん達、とは週末になるとたまに集まる仲良しメンバー。
健二郎、隆二、岩ちゃん、そして臣というイケメン揃いの4人組。

大学のころから仲が良く、同じ大学で一つ歳が上だった私もよく知っている。

社会人になった今でもこうやって集まれるのは有難い事だと思うから、
行かないでとは言わないけれど、やっぱり少し寂しい。

【わかったよー！浮気しないでね】

【する訳ねーし】

それに、心配事はいくつかある。

このメンバーが揃うと、基本朝帰りになること。

そして、全員イケメンすぎて毎回逆ナンされるということ。

少し前に、臣が自信満々に「この中で誰が一番イケメンか聞いたの。誰だったと思う？もちろん俺だった。」と言っていたのを思い出す。

大学時代も目立っていた臣はとっかえひっかえ女と遊び、それはもう凄かった。らしい。

今は何も無いとは思っているけど、そんな前科があるだけに疑う心が無いわけではない。

むしろ、疑っている。

「でも、重たい女って思われたくないし」

そう私は呟いて、臣に連絡するのをやめた。

みんなが楽しんでいる時に携帯を触ってほしくないから、これでいい。

「ポテチ食べよ…」

少し浮かない気持ちのまま、臣がいたら怒られるであろうポテチに手を付けた。

きっと今日中には帰ってこないだろうから。