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上司と口紅〜その2〜4 ページ9

ネオンで輝く街を歩くカップルを見かけながらふと先ほど思った事が声に出る。

「・・・降谷さんって本当に何でも出来るんですね。」
「なんだ、急に?」
「まさか化粧までされるとは思いませんでしたよ。」
「あぁ、こういうときのためにな。」

そう、食事中はターゲットのや他の目あったので言えなかったがまさかの降谷さんに化粧を施されたのだ。

「この服も・・・もしかして降谷さんは清楚系が好きなんですか?」

そう、私が今来ているのは白のオフショルダーに紺色の花柄の膝丈スカート。
白色のクロスストラップのパンプスを合わせている。

「清楚は誰にでもウケがいいだろう。まぁ、お前の場合少し芋臭く無くなったからギリギリ妥協点だな。」
「・・・それはどうも。」

自他者共に認めるが私は女らしくないのは分かっている。
だがここまで男性にされるのも微かにある乙女心的に複雑すぎる。

「お前は元がいいんだから少し手を入れれば変われる。」
「そう言われましても雑誌を見ながら練習はしてるんですけどね。」

雑誌を見ながらしても何かが違う。
それはそうだ。
雑誌の中の女性は皆綺麗な人達ばかりで、その人達と同じになるのかと言われれば違うのだ。
だが降谷さんに施された化粧は自分で見ても凄く綺麗だった。

「ここまで変わるとは計算外だぞ・・・」
「・・・何か言いました?」
「いや、そうだな・・・まずはこれから使ってみろ。」

そう言って降谷さんは右手をステアリングから離しポケットを探ったかと思えば何かを私に差し出す。
黙って受け取れば手に収まっていたのは小さな筒状のもの。

「口紅?」
「前に言っていただろ?A似合う口紅を選んでやるって。」

そういえばそんな会話をしていたような。
まさか覚えていてくれてるとは思わず、つい降谷さんの顔をじーっと見る。

「・・・何だ?」
「いえ・・・ありがとうございます。」

せっかく貰ったのだから明日から使ってみようと思っていると横から声が飛ぶ。

「・・・それは俺がいる時に使うこと。」
「何故ですか?」
「俺が渡したものだ。俺の言うとおりにしろ。」
「・・・分かりました。」

何故そんな注文するのか分からないが渋々肯定をすれば降谷さんは満足したようだ。

「ちなみにそれ8,000円だから。後で返せよ。」
「高っか!!くれたんじゃないの?!」

上司とプレゼント1→←上司と口紅〜その2〜3



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月詠(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!少し更新スピードが落ちてますが気長に待っていただければ幸いです。 (2019年11月29日 21時) (レス) id: a4fc351ca6 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 続編おめでとうございます^_^面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年11月16日 0時) (レス) id: fb97b4034b (このIDを非表示/違反報告)
月詠(プロフ) - まよさん» 初めまして。ありがとうございます!すごく励みになります。気長にお付き合いくださいませ。 (2019年9月27日 17時) (レス) id: c30e1cbeb8 (このIDを非表示/違反報告)
まよ(プロフ) - 初めまして(^^)すごい面白くて夢中で読んでます!更新楽しみにしてます! (2019年9月26日 12時) (レス) id: f3e2704753 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月詠 | 作成日時:2019年9月13日 17時

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