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上司と自販機1 ページ14

「眠い・・・」
さすがに3徹はきつい。
上司の誕生日の翌日、上司の言う通り部署に缶詰になって2週間。
その理由は日本に主要国の女王様が来るからだ。
各国のお偉い方が来るとなると我々公安も動かねばならない。
この1週間は睡眠はおろか、ご飯もろくに固形物を食べていない。
機動隊の頃と全く違う過密なスケジュールに疲弊してしまう。

にしても頭が働かない・・・
ブラックのコーヒーを一日何杯飲んでるか。
きっと今私の血液はコーヒーになっているだろう。
幸い、一通り自分の持分の山を越えた。

「少し仮眠して来ます。」
「・・・あぁ。」
私の倍の書類に囲まれ、目の下にクマができている風見さんにそう伝え仮眠室へとふらふら向かう。
機動隊の時も仮眠室の存在は知っていたが使うことがなかった。
しかし公安に異動になってからは仮眠室の使う頻度は200%と言っても過言ではないだろう。
仮眠室の扉を開ければ簡易ベッドが4つ並んでいる。
そのうちの一つに倒れこむように横になればそこで私の意識は途絶えた。


あらかじめセットしていたアラームの音に意識が浮上する。
スマホを取り出してアラームを消す。
小一時間寝るだけでも全然違う。
まだ眠いがなんとか夜まで持ちこたえれるだろう。
あくびを堪えつつ仮眠室を出て自分のデスクに戻る廊下で誰かの鼻歌が聞こえて来る。
角を曲がれば小休憩が取れるように長椅子と自販機があるのだ。
こっそりと覗いてみればミルクティー色の髪をした男性――我が上司だ。
鼻歌うなんて初めて聞いた――
仕事が落ち着いたからなのか気分良く歌っている事に珍しさでしばらく観察することにした。

「カフェオレが飲みたいの〜強いコーヒーもいいけど〜優しいミルクもステキなの〜♪」

お金を自販機に入れながら歌う上司に少しほのぼのとした気分になる。
絶対本人には言わないけど。

「白黒つけないカフェオレ〜♪」

ガコッと飲み物が落ちて来る。
それを手に取った時、違和感を感じた。
だが上司は気にせずカフェオレが〜と曲をリピートしている。

「・・・あ。」
「なんだ?」

私の声に怪訝な顔をして降谷さんはこちらを見る。
私の存在には気がついていたのか、さして注意されることがなかったのにも違和感があるが今はそれじゃない。
言った方がいいものか言うまいか・・・
気付いてくれることを祈って降谷さんの持っている缶を指差した。

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月詠(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます!少し更新スピードが落ちてますが気長に待っていただければ幸いです。 (2019年11月29日 21時) (レス) id: a4fc351ca6 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 続編おめでとうございます^_^面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年11月16日 0時) (レス) id: fb97b4034b (このIDを非表示/違反報告)
月詠(プロフ) - まよさん» 初めまして。ありがとうございます!すごく励みになります。気長にお付き合いくださいませ。 (2019年9月27日 17時) (レス) id: c30e1cbeb8 (このIDを非表示/違反報告)
まよ(プロフ) - 初めまして(^^)すごい面白くて夢中で読んでます!更新楽しみにしてます! (2019年9月26日 12時) (レス) id: f3e2704753 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月詠 | 作成日時:2019年9月13日 17時

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