天使と悪魔の契約は甘いお味【JW】 (ページ10)

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5話ページ10

Aside

「……」

レイル「余計なこと言うなよ？」

そんなこと言われなくても分かってるわよ。

「……確かにチョコレートを食べただけで願いが叶ったら、楽だと思う。
けど、何も努力しないで願いが叶ったらその人は幸せなのかな。楽しいのかな。
それに、チョコレートを食べて願いが叶ったのと引き換えに、なにか大切なものを失ったら？って思うと怖い……かな」

これは、私が毎日思っていること。
話の話題になっているチョコレート店のオーナーをずっとやっているけど、招待状を渡す時つい聞いてしまいそうになる。そして、チョコレートを願い主に渡す時も。

望「Aの言う通りやな。俺も同じやわ！」

智洋「ホンマに店があるんやったらそのチョコレートだけでも１回は見てみたいけどな！」

大毅「確かに！どんな感じなんやろ！って思うもん。」

藤井「めっちゃ大きいイメージ」

望「分かるわー！」

「……」

男子が盛り上がる中、私は窓から見える外の景色を眺めていた。

もし…もしもの話。

私がチョコレート店のオーナーだって……知ったら？？

藤井達は…

変わらずに接してくれるのかな？

どうして……こんなにも

彼らに嫌われたくないのだろう。

今までは、バレないようにと1人でいたのに。
高校入学してもそれは変わらないように。
ひっそりと生活しようと思っていたけどいつの間にか4人に囲まれて、いつしかそれが当たり前になっていた。