教師失格【Sho.s】 (ページ41)

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月曜日の放課後、

私は保健委員の仕事があって

“俺も居残りあるから、終わったら中庭で待ってるね”

ってついさっき智と別れた。

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「もうすぐ修学旅行だね」

『はい』

今、私の前には松本先生じゃなくて、先生が座ってる。

･

「スキー、楽しみだなあ」

さっきの放送で呼ばれた松本先生は私と先生を置いて、職員室に走っていった。

『スキー、好きなんですか？』

「うん、すげえ好き。大学んとき、よく友達と行ってたんだ」

･

先生の大学生時代

興味しかなくて、聞きたいって気持ちを押さえるように、強くホッチキスを押した。

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「よし！じゃあ次はポスター作りか！用紙どこー？」

『あ、取りに行くの忘れてた・・・』

「職員室？」

『はい』

「じゃあ取ってくるね」

『あ！いや大丈夫です！私行きます！』

ガタンって立ち上がったら

「じゃー、一緒に行こっか」

って先生も立ち上がった。

･

･

「ずっと春がいいなー」

『ちょうどいい気温ですよね』

･

保健室をでて、職員室を目指して先生と並んで歩く。

突き抜けちゃうんじゃないかってくらい心臓がドキドキしてて

先生のことをまだ忘れられていない事実が

胸に突き刺さった。

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「あ、でも虫多いからやだな」

『虫、苦手なんですか？』

「とくにカマキリがね･笑」

『わかります！すごくわかります！』

「あれはほんっと無理」

･

ごめんなさい

そう何度も心の中で繰り返しながらも

先生と２人で笑い合っているこの状況に

少し浮かれてた。