教師失格【Sho.s】 (ページ37)

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◇37◇智side ページ37

『うぅー・・・』

「ごめん･笑」

さっきから彼女は、腰が痛いってずっとこの調子。

服着るからあっち向いて！って顔真っ赤にして俺の顔に枕押しつけたくせに

なかなか動かないなぁって枕をどけたら、固まったまま顔を歪める彼女と目があって

急いで枕で顔を隠したら

馬鹿ー！ってバコバコ殴られた。

･

で、いま。

『痛い。動けない。』

智「ずっとこのままでいいじゃん」

俺がそう言うと、彼女は壁に掛かった時計を見て顔色を変えて

『智の家族帰ってきちゃう！』

って勢いよく上半身を起こす。

･

智「わぁ、えっちぃ」

俺がニタニタ笑うと、ばかぁぁぁあ！！って顔を真っ赤にして布団に潜った。

･

智「もしもしねーちゃん？」

Aが帰る帰るってうるさいから

重い身体を起こして

扉付近にある鞄から携帯を出して

また布団に潜ってAを抱きしめて

ねーちゃんに電話をかけて。

智「今日さ、かーちゃんと外で晩飯食ってきてよ。え？ああ、わかったよ。レシートとっといて。」

智の奢り！って、多分隣にいるかーちゃんに言ったんだろうな。

隣でかーちゃんのイエーイって声がする。

かーちゃんとねーちゃんが一緒にいたってことは、仕事帰りだったってことか。

あぶねー。

智「は？」

彼女連れ込んでるんでしょー！ってなんでわかんの。

大切にしなさいよ！って言われて

ニヤニヤしてるかーちゃんとねーちゃんの顔が思い浮かぶ。

智「わかってるわばーか」

恥ずかしさでいっぱいになって

通話を強制終了させたら、アハハって彼女に笑われた。

･

数時間後、

ねーちゃんから

明日仕事休みだし、今日はばあちゃんち泊まるからごゆっくりー！ちなみにお父さんは夜勤でーす！

って有り難い有り難いお電話を頂戴して

また今度バイト代でたらなんか奢るわって言おうとしたら

明日休みでもやりすぎたらだめだぞー！

って後ろでかーちゃんとばーちゃんの笑い声が聞こえて

うるせー馬鹿野郎！

ってまた通話を強制終了させて、彼女に笑われた。