JN彼氏Ver１ ページ41
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『ジンさん…もう泣かないでくださいよ…』
「これが泣かずにいられる…っ…だって…Aちゃんの…っ…、お義父さんに…あんなこと、言われて…っ」
Aちゃんのご両親に会いに行った帰り道、タクシーに揺られている間も、僕達の住んでるアパートまでの道のりも、その間僕はずっと泣いていた。
すれ違い様に散歩の犬には吠えられるし、子供連れの親子には不審な顔されるし。
それでまた泣きそうになって…。
その度に僕の手を引いて歩いてくれるAちゃんが、『泣かないで下さい』って、僕の頬を目元を優しくハンカチで拭ってくれて、また泣けてくるんだ。
『どうしたら…泣き止んでくれるんですか？』
「…っ、Aちゃんが…、キスしてくれたら…っ」
『え…ここで？ここでは無理です、みんなの目もありますし…』
「アパートに帰ってから、」
「ジンさんそれ狙いだろ？いつまでも泣いてるフリしてんな」
管理部屋前で待っていたテヒョンに、ジミン君。
おまけにジョングク君まで。
「テヒョン、泣いてるフリって失礼だろ！僕の頬を流れる落ちる綺麗な涙が見えないのか！よく見てよ、僕泣いてるよね？そうだよねジミン君？」
「まぁ…泣いてはいますけど…」
「そこに邪な感情の涙も含まれてますよね？」
ジミン君に続き、ジョングク君も結構きつい言葉を言ってくれる。
そんな子じゃなかったのに、テヒョンに感化されたのか？
二人に憧れてるんですって、ジョングク君が目をキラキラさせてたのを不意に思い出した。憧れるなら僕にしなさいと言った時のジョングク君の反応に冷めた目。あれは真冬でもないのに凍えるような体験だった。
「どうせ娘はやらん！とかって怒鳴られたんだろ？それでいじけて泣いてるパターン」
「パターンは一個じゃないんだ！お決まりの展開ばっか僕に求めるな」
「ってことは…そんなまさか…あのジンさんが…テヒョンア、どうするの！？」
「どうするって、どうすんだよ！？」
二人の慌てように、説明を僕はジョングク君に求める。
「ジンさんが結婚反対されて、俺達その…ジンさんを慰める的な相談してたんで…まさかの結果にテヒョンさん達動揺してるんだと思います。俺もその内の一人です」
「ああそう言うこと……一人ぐらい肯定的な人用意しといてよ…」
本当に泣きそうだ。
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2021年3月7日 21時
