32 JNside ページ33
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先にお風呂に行かせて下さいと、Aちゃんをベッドの上で待つ僕は何故か正座をしている。夢のような展開に、自分の頬をつねって見たら、その痛みが現実だと思い知った。
今日こそは、明日こそは、と何度も想像しては
いつも空振りに終わっていたから。
「夢オチとかってないよね…？」
ここまできて、Aちゃんの心変わりとか。
もしくはいつまで寝てんだよと、テヒョンあたりに叩き起こされたり。
自分よがりな思いだけじゃダメだとはわかってる。
Aちゃんの気持ちが大事なわけで。
僕はいつでもオッケーなんだけど…。
『ジンさん』
「は、はいっ ！！あ、ごめん、大きな声出して…」
『いえ…ジンさんもお風呂どうですか？』
Aちゃんの浸かったお湯に、僕が一緒に浸かる？
むしろいいんですか？
「す、すぐに上がってくるから…！」
正座した足が痺れて、ベッドから転げ落ちそうになるのを絶妙なバランスで耐えた。僕を支えてくれそうになった優しいAちゃんに、僕はこれから…その色々とする訳で…。
「絶対大事にする！Aちゃんの事大事にする！」
『ジンさん…？』
突然何を言い出すんだと、Aちゃんは僕の言葉に首を傾げる。
その仕草が可愛くて、お風呂上がりのAちゃんはまた格別だ。
Aちゃんのご両親に挨拶に行ってもいいかな？とテヒョンにカトク。
帰ってきた返信は、早まるなの一言。
じゃあジミン君はと言えば、既読スルーの無言の圧が…。
チョン君は「先輩のことお願いします」と、保護者目線。
脱いだ服を畳み、鏡に映った自分の顔は赤い。
初めてでもないのに、一番緊張している。
「僕に抱かれたい…か」
僕はずっとAちゃんを抱きたいって思ってたけど。
やっと同じ気持ちになった気がする。
心が通じ合ったような気がする。
Aちゃんの髪から香る甘いシャンプーの香り。
どんな甘い表情で、僕に抱かれるのか。
彼女の全てが知りたい。
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2021年3月7日 21時
