03 JNside ページ4
.
「ほんとマジで勘弁して。週末はゆっくり寝かせろよ」
「僕も…」
「テヒョン達の週末の予定など、僕の問題に比べれば取るに足らないものだ」
「ジンさん、一発殴っていい？」
「ダメに決まってるだろ！僕が怪我をしたらAちゃんが悲しむ。彼女が悲しむ姿を僕は見たくない」
時刻は午前5時。
「管理部屋に集合！！」と、テヒョン達にカトクを送りつけた。既読スルーされてもめげず、文字の応酬。先に返事が来たのは、心優しいジミン君だった。
「行きますから…カトクやめてください…」と、疲れたような絵文字がセットに。
「で、俺達が呼び出された理由は？」
「唐突だが、チョン・ジョングクという男を調べて欲しい」
「唐突すぎて、調べたくありませんー」
「僕も…」
清々しいほどに一蹴された。
少しは疑問を抱かないのか？
僕の口から聞き慣れない名前が出たことを。
寝癖頭のテヒョンは大きな欠伸を一つ。その横でテヒョン以上に寝癖のついたジミン君がウトウトし始めて、僕はここで寝ていいよとジミン君にだけベッドを提供した。
「俺も眠いんだけど…」
「テヒョンは床で寝なさい」
「……チョンってイケメンだよな。あれじゃAが惚れるのも時間の問題か」
間違いなく、僕が床で寝なさいと言ったことへの反抗。
ほんの意地悪が、僕の方がメンタルを傷つけられた。
「イケメンなら…僕だって負けてないさ。Aちゃんを想う気持ちも、負けるつもりはないさ。けど、相手の情報が何もわからない以上…僕はどうやって戦えばいいのかわからない…。僕がAちゃんを好きだってこと、知ってるだろう！？君達は慕ってる僕の恋の応援したいと思わないのか！」
「慕ってる…ね。ジミナはどう？」
「それなりに…」
Aちゃんの塩対応なら、喜んで受け入れる。
だが、テヒョン達となると話は別だ。
情けないけど、頼れる相手はテヒョンとジミン君だけ。
二人に見放されては…。
「なんかジンさん泣きそうだよ。テヒョンア…なんとかしてあげよう」
「しょうがないな……世話の焼けるヒョンなんだから」
ゆらゆらと揺れる視界に差し出された白いモノ。
顔を上げれば、テヒョンが僕にティッシュを差し出していた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 913人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：bluemoon
| 作成日時：2021年3月7日 21時
