13 THside ページ14
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「つまり…俺達がAを騙そうとしてた計画が本人にバレたわけ？で、ジンさんはキス目前で寸止めされて、俺のかけた電話にキレて、計画内容をAにバラしてしまったって事か。それって、ジンさんの責任だよね？」
「ちょっと待ちたまえ！そもそもテヒョンが電話なんかかけてきたからだろう！それまでは蕩けるぐらいに甘い雰囲気だったんだ。身も心もAちゃんは僕に捧げてくれるような、」
「それはない」
「僕もテヒョンアの意見に賛同」
俺の言葉には凹んだりしないのに、ジミナに言われるとジンさんはそれはもうわかり安いぐらいに落ち込んでしまう。めんどくさいことに部屋の隅に行こうとするから、ジンさんの襟首を掴んで引き留めた。
「っ…苦しいっ…、」
「ああ、ごめん。つい、手加減し忘れた」
「本気で僕を落としにかかったんじゃないのか！？ジミン君にもそう見えたよね？」
「まぁ…そうですね。テヒョンア、ジンさんに乱暴にしないように」
なんで俺が怒られなきゃいけないのか。
ほんの数時間前までは帰らないでと、号泣してた人の相談に乗ってやってるのに。
「Aに何言われたんだよ？」
「言いたくない…」
「じゃあ、聞くのやめる」
「そこは無理にでも聞き出すところだろ！もっと僕に関心持ってよ、優しくしてよ」
「めんどくさいなー…」
「まぁまぁ、ジンさん教えてくれますか？」
ジンさんの作ってくれた鍋は今日はやけに塩辛い。
泣きながらも作ってくれるあたり、優しいけど。
しかもAの分もちゃっかり作って。
振られたのに、会いに行く勇気はあるんだな…。
「もう一度確認すると、甘え作戦をAちゃんに見破られて、キスもお預け。しばらくはジンさんの顔は見たくありませんって言われたんですよね？」
「まっ、当然だよな。邪な気持ちで接しようとするからバチが当たったんじゃないのか？」
肉を頬張ろうとしていた俺の手を横からジンさんが掴んだ。なに？って聞けば、そのまま自分の口に俺が食べようとしていた肉を入れてもぐもぐと食べ始める。
見事な横取り。
悪質な嫌がらせだ。
「顔も見たくないなんて…Aちゃんに振られたのも同然だよ」
「けど、嫌いだって言われた訳じゃないんですよね？」
「そんなこと言われたら、僕はこの管理部屋から出ず引きこもるよ。Aちゃんに嫌われたら僕は生きていけない…」
確かに、A大好きジンさんなら、間違いなく引きこもるだろう。
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2021年3月7日 21時
