シアンに溶け合う白と黒2 (ページ6)

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「ねえ....朝からの勉強の件だけど...」

絶好の機会だから私は言うことにした。

「なに？」

「私、早く来るのきついから一旦お休みにしてもいい？」

「え？あ、うん、いいよ」

チャニョルくんはどんな顔をしているだろうか。
一瞬二人の間の空気が止まった気がして怖くなった。だけど彼の顔を見ることの方が怖かった。

結局これだとキムソヨンの思い通りだってわかっている。

内心では、朝勉強は楽しかったから辞めたいなんて思ってなかったけど、結局は自分の安全のために言った。

変に言いがかりをつけて責められるのも、噂にされるのも嫌。
そうやってチャニョルくんに迷惑をかけたり、"めんどくさい"と思われるのも嫌だから。

「ごめんね、自己中で」

ふいに一瞬あった目。それには笑顔なんて、そんなものはなかった。

チャニョルくんもきっと時間が経てば、キムソヨン側の人間になってしまうんだろう。
そう考えながら歩く道。

その後のチャニョルくんとの他愛のない話なんて、私にとっては重石のように心臓に負担となって苦しいだけだった。

いつも逃げ場がなくてどこで発散したらいいか分からないこの感情。

チャニョルくんと改札口で別れてから、私は妙にホッとしていた。

いつもなら人の流れに遅れないようについていく駅内も、今日は早く歩く気になれなかった。

＊＊＊

それは夜が明けても同じだった。
私の憂鬱は簡単に消えてくれない。

もう習慣と化していた早起きは、必要なかったことに家を出て気がついた。

嘘をついて騙したのに、もしチャニョルくんが学校にいたら、私は合わせる顔がない。

仕方がないから、いつもよりもゆっくり歩いた。背中に流れた一本の汗が夏を物語る。

.....やっぱり暑いから早く歩こう。