シアンに溶け合う白と黒2 (ページ36)

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black and white-end- ページ36

'チャニョルは今まで生きてきて一回も女の子と祭りに行ったことがないんだ。
中学の頃から彼女はいたけど、男と行ってたよ。

"夏祭りで恋人同士がずっと結ばれるなら、俺はこの人だ！って決めた人としか行かない"って。

チャニョルはそういうこと本気で信じちゃう純粋でいい奴なんだよ。

にしても、チャニョルにとってAちゃんは相当大事なんだろうね'

と、ベッキョンくんとの昨日の言葉が頭に浮かぶ。その事実だけで、本当にしあわな気持ちになった。

「A、買ってきたよ」

そういって渡されたシアン色のかき氷。
彼の笑顔が私に向けられていることの幸せ。

それを2人でつつきながら分け合う。

黒のtシャツをきたチャニョルくんはいつになくワイルドに見えてなんだかドキドキしてしまう。
私が白いワンピースきているから、対照的でバランスがいいな、なんて思う。
サクサクと氷の山を崩して蜜を吸い込んだ。

「Aちゃんと来れてよかった」

恥ずかしげもなく、屈託のない笑顔でそう言われ、私はまたベッキョンくんの話を思い出した。

何回思い出しても、絶対に幸せになれる言葉だなと思う。

胸がいっぱいで、幸福感で満ち溢れて。
微笑むことしかできなかったけど、きっとチャニョルくんには伝わっている。
私たちは言わなくても分かり合える関係なのだろう。

ほら、こうやって。

どちらともなく、私たちは唇を触れ合う。

二人の中で黒と白が溶け合った。

チャニョルくんからは、ブルーハワイの味がした。