シアンに溶け合う白と黒2 (ページ29)

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課外が終わり、ベッキョンくんの支度を待つ。今日もチャニョルくんが廊下から消えただろう、というタイミングを見はからって教室をでる。

さすがに、チャニョルくんとスヨンちゃんが合流するところを観れるほど、強いメンタルは持ち合わせていない。

それはベッキョンくんもちゃんと理解してくれているようだった。

「ちょっと俺トイレ辺り見てくるね、チャニョルが帰ってたら、すぐ戻ってくる」

「うん、ごめんね」

そう言って出て行ったベッキョンくん。
まだ戻ってこないっていうことはまだ廊下にいるということだろう。
今日は随分と長く教室で待機している気がする。

外を見てみたいようで...怖い。
チャニョルくんとスヨンちゃんが手をつないだ瞬間に、無理だ、と体が拒絶したから。

あれは私が見てはいけないものなんだと思う。

すっかり人がいなくなった教室で一人、ベッキョンくんが戻ってくるのを待った。

その時、廊下に人影が見えて、反射的にそちらをみた。

はっとして息を飲んだ。そこを通ったのはベッキョンくんではなくて、手をつないだチャニョルくんとスヨンちゃんだった。

チャニョルくんは前を向いていて、スヨンちゃんは教室内を覗くようにして見ていたから、目があった。

きっと私のことを知らない彼女は、目があっても至って普通に通り過ぎていった。

私もさすがに泣きたくなった。その後戻ってきたベッキョンくんはしってか知らずか、私に明るく話しかけてくれたけど、ちっとも笑えなかった。

いろんな憶測を立てた。
ポジティブに考えようともした。

でも、仮にあの時教室前を通ったのが偶然だと言うならば、神様は私に対して相当酷い扱いだと自分の宿命を悔やんだ。