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ベッキョンくんに「やつれてるよ」と会って早速言われた。
全く寝れなかった体は凝り固まり、眠気で頭がぼっとしている。
気にかけてくれるベッキョンくんにありがたいと思いつつも、昨日の自分を思い出して口を閉ざした。
「いや、違う」
「そうかな....? 目の下のくまが凄いけどなー」
「.....」
私は極端な人間だ。うまくやればいいのに、また同じように愛想がない冷たい反応になってしまっていることに気づかないのだ。
＊＊＊
ギョンスとのことはどうにもできなかった。
じゃあまず前に進むには、チャニョルくんともう一度話しをするには、どうしたらいいだろうか。
せっかく一日中同じ教室にいるのになにも話していなければ、目も合わない。
多分、待っていてはあの人にとって私は、このまま一時的に仲が良かった人、という認識で終わってしまうだろう。
今日もやけに仲がいい二人を視界に入れながら、デジャブな感情を感じて、静かに見ている。
課外はまだ2日しか経っていないのに、どうしてこんなにお腹いっぱいな気分なんだろう。
一日中見ているからかな。
なんかやっぱりいい気がしないな、と思う。
いろんなことが重なって、チャニョルくんを見てるだけで涙が出そうになった。
ぼーっと彼を見ていると薄っすらと答えが見えてきた気がした。
ギョンスがとかどうとかじゃなくて、チャニョルくんを見ていることが辛いんだと。 たぶん、好きだから辛いんだと、わかってきた。
次の時間は世界史。
ベッキョンくん曰くの子守唄授業。
90分間寝たら、流石に受験生としてまずいので顔を洗って目を覚ますことにした。
教室を出て目の前の洗面台で顔を洗う。
一緒に洗い流されてくれないかな、目に焼きつくあの二人の光景。
目がすっきりとして、気分が良くなった。
顔を拭いてから教室に戻ろうとすると、ちょうど教室を出ようとしていたチャニョルくんと正面遭遇。
見上げてチャニョルくんと認識するまでがとんでもなくスローモーションに感じられた。
久々の緊張が心地よかった。
私はやっぱり話すのが苦手みたいだ。
私は声にもならず、その代わりに咄嗟に手をよっ、とあげた。
チャニョルくんは一瞬引いていたけど、すぐによっ、と同じように笑顔で返してくれた。
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作者名：よるちー | 作成日時：2016年8月13日 1時
