シアンに溶け合う白と黒2 (ページ17)

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チャニョルくんって本当に分かるようで分からない人。

裏の顔があるようで、実は人思いでそのままいい人だったりもする。

裏は誰にでもあるといえば、それっきりだ。

確かにチャニョルくんの場合は、表がいい顔してる分、嫌な感じがしてしまうのかもしれない。

あのどうみても真っ黒な人に純粋で白い部分があったことは誤算だった。
私も想像していなかったところである。

そんな思わぬ優しいところにすっかり心を奪われてしまっている。

「俺は、ギョンスは素敵だと思うよ。
チャニョルは....二重人格だしやめたほうがいいと思う」

それは意外な意見だった。

ベッキョンくんはいつもどっちつかずの立場で話していたから。

直接的なチャニョルくんの否定は初めてで、そんなこと言ったりするんだ、と少し思ってしまった。

「二重人格.....」

「そう。だからギョンスの方が安定してるんじゃ？」

私は何を一番望んでいるんだろう。
優しさ？安定？楽しさ？
私はどっちかが好きなのか、それともどっちも好きじゃないのか。

＊＊＊

教室にはチャニョルくんはいなかった。
それと一緒に消えていたパクジヨンさん。
その事実を目にしても、私は意外と冷静だった。

「そうだ、ギョンスに会いに行ってみる？」

ベッキョンくんにそう誘われたけどやめておいた。今ギョンスにあったらますます分からなくなってしまいそうだったから。

そんな私の考えも虚しく、その時は偶然にやってきた。