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私は慰めた覚えがないけど、チャニョルくんはそれをずっと気にして私にお返ししようとしてくれてたんだね。
「私、ちょっとひどいことしたかも」
「え？ 」
「...誤解してたかも」
「....よく分からないけど....まあチャニョルは分かりずらい人だから誤解するのは仕方ないよ」
ベッキョンくんが言うと妙に説得力があるなと思った。
彼はにっと笑うと肩に手を置いてポンポンとした。
下手なアクションも、今の私にはありがたい励ましだった。
＊
教室に戻るとすぐに、課外が始まった。
色々知った上でチャニョルくんの後ろ姿を見ていると、押し寄せる申し訳なさと、愛しさのようなもので苦しくなった。
もうしばらく話していないな。
私がいかないのが原因なんだけど....チャニョルくんも私を見たり話しかけようとしたりはしない。チャニョルくんはもう私に興味なんてないかな。
せっかく声をかけてくれたり、友達でいようとしてくれたのに、私から離れてしまった。
それは仕方がなかったことかもしれない。
確かに私のかっちこちの固定観念じゃ、"あの人は嫌な人"という考えが揺らぐことなんてなかっただろう。
だけどもうすこしはやく事実を知っていたら。
いつもの癖で勝手に予想して勝手に決めつけて、こう後悔することは無かっただろうに。
私は泣きたい気分でギョンスの教室まで向かった。
もちろんもう、一緒に帰ろうなんて言ってこないし、さよならだって言わない。
むしろまた、同じクラスのあの女の子とは仲良く話していて、一緒に教室を出て行った。
今日はあの子と一緒に帰るんだろうな、と考えるとまた涙が出そうになるんだ。
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作者名：よるちー | 作成日時：2016年8月13日 1時
