異世界はチートとともに。【イセスマ】 (ページ7)

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異世界6 ページ7

ザナック「そうか…そりゃあ気の毒に…
　よし、じゃあ金貨二十枚ということでどうだろう」

ゲームだと金貨はかなり有難い金額になるから、
それで頷こう

罪歌「では、それで」

ザナック「そうかね！ではこれを」

ジャラッと金貨十枚を渡され、ライオンのようなレリーフが彫ってあった
現状の全財産を大切に使おう
……別にお金を多く持ったら節約しないわけじゃないけど

冬夜「ところでこの町に宿屋のようなところはありませんかね？
　陽が暮れる前に寝場所を確保しておきたいのですが」

ザナック「宿屋なら前の道を右手に真っ直ぐ行けば一軒あるよ。
　『銀月』って看板が出てるからすぐ分かる」

冬夜「分かりました。ではこれで」

ザナック「ああ。また珍しい服を手に入れたら
　持って来てくれたまえ(微笑」

一礼してから店を出て『銀月』を目指して歩き出す

罪歌「そういえば冬夜…何故着替えてから顔が暗いんだ？」

冬夜「……全部売る羽目になったから…；」

罪歌「貴方もだったのか；」

そりゃ疲労感半端ないわな；

冬夜「え？もしかして、罪歌も？」

罪歌「女性店員の人達が、自分達的に着替えた方がいいって…
　あれはどっちで取るべきだと思う…？
　顔を赤くしながら言われたんだが…；」

冬夜「あぁ～…それは；」

自慢ではないが、私は学校で毎日のように告白されるのだ
……比較的に女子からが多かったな…
男子からも告白はされたが、冬夜と恋人になったと分かると祝ってくれた
……女子は諦めることなく告白してきたよなぁ…
嫌なわけではないのだが、申し訳なくなるんだよ…
何回も同じ相手に告白してフられての繰り返しの当事者になると余計に…；

冬夜「あとでお互い甘えよっか…(苦笑」

罪歌「そうだな。その方が心の落ち着きもある(苦笑」

お互い苦笑いを浮かべて話していると、
宿屋「銀月」の看板が見えてきた

両開きの扉をくぐると、一階は酒場というか食堂らしき感じになっていて、
右手にカウンター、左手に階段が見える

「いらっしゃーい。食事ですか？
　それともお泊まりで？」

カウンターにいたお姉さんが声をかけてくる

罪歌「宿泊をお願いしたいんですが、一泊いくらになりますか？」

「ウチは一泊、朝昼晩食事付きで銅貨二枚だよ。
　あ、前払いでね」

銅貨二枚ならゲームで言うと初期の金額だな
1ヶ月分だといくらだろうか？
とりあえず、私が払うとしよう