マスター1 ページ2
罪歌「………」
とある真っ白な空間のベッドに一人の少女が眠っていた
ただ眠っているわけではない
少女…罪歌の身体には肌があまり見えない状態となっていた
罪歌の手や腕や脚には包帯が巻かれている
手は指が少し見える程度、腕は二の腕辺りからが肌として見えており、
脚は足首から太ももまでが巻かれているという状態だ
しかし、手足だけが包帯で手当てされているわけではない
首にも包帯が巻かれており、
この状態は誰が見ても普通の怪我じゃないことが分かる程だ
罪歌が眠るベッドの傍で、
椅子に座って少女の目覚めを待っているもう一人の少女と、
一匹の小動物が居た
薄紫色の髪と目をした眼鏡の少女で、
罪歌の状態に辛い顔をしながらも優しく見つめている
小動物は、傍から見れば不思議そうに見つめている様にしか見えないが、
気付く者が居る場合は不思議に思うかもしれない
小動物が“真っ直ぐ罪歌だけを見ている”ことに…
その少女…マシュ・キリエライトは、
罪歌の身体に掛かっている掛け布団を被せ直したりして、
少しでも痛みが和らぐように願っている
小動物は、罪歌の顔の近くで待機している
マシュ「……こんなに小さな女の子が、
人類の希望として運命を背負うんですね…
私達で支えましょうね、フォウさん」
フォウ「フォウ」
マシュがフォウと呼ばれた小動物に話しかけ、
フォウが返事をした瞬間
罪歌「ん……」
マシュ・フォウ「！」
罪歌「………」
罪歌が目を覚ました
目覚めたことにより、罪歌の運命の歯車が動き出す
罪歌「………」
此処は、何処でしょうか…
そういえば、カルデアって所に連れて来られたんでしたっけ…？
けど、そこから先の記憶が…
マシュ「目が覚めたんですね…！」
フォウ「フォウ！」
罪歌「…？」
眼鏡をかけた女性と、小動物がベッドの傍に居ました
罪歌「此処は…」
マシュ「此処はカルデアの医療室です。
個室用の方ですけどね」
罪歌「医療室……っ(起き上がる」
マシュ「あ、無理に起きちゃ駄目です！」
罪歌「大丈夫、です……
えっと、ずっと此処に居てくれたんですか…？」
マシュ「所長の言い付けもありますが、心配だったので…
あ、私はマシュ・キリエライトと言います。
こちらはフォウさんです(ニコッ」
フォウ「フォウ」
罪歌「マシュさんとフォウさん、ですね…
私は七宮罪歌です」
これが、私の初めての仲間の出来る第一歩でした
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作者名：神城イサナ | 作成日時：2018年12月19日 5時
