運命9 ページ10
鴎外「今は知っておきたい事を知りなさい…ね？」
陽月「………(コクッ」
エリス「何が聞きたいの？」
陽月「一個ずつ聞くとして……
お母さんは、どんな人でしたか？」
エリス「綺麗な人！」
乱歩「母親って感じ」
鴎外「時々姉御肌が出ていたね」
紅葉「とても良い人じゃ」
福沢「怒ると頭が上がらん」
陽月「成程……まったく想像がつかないです；」
乱歩「仕方ないよ。記憶がないんじゃね…」
陽月「あまりそれで甘えるわけにはいかないのですよ…
早く記憶を取り戻して、自分のことを知らないと…」
エリス「でも、無理に思い出せば身体に負担が…」
陽月「それでも、思い出さなければエリス達が傷つくでしょ？」
エリス「私達は平気よ！ヒヅキがこうして目覚めてくれただけで十分だもの！」
鴎外「そうだよ。身体に負担をかけず、思い出せるならゆっくりで良いんだよ」
陽月「……もし、思い出したくないと選択したら…
どうしますか…？」
福沢「それはそれで構わん。
お前がそう望むなら止めぬ」
紅葉「陽月が心から望む選択をすれば良い(微笑＋なでなで」
陽月「あ、ありがとうございます…(微笑」
てっきり怒られると思ってた…優しい人達だなぁ
陽月「えっと……
福沢さんが武装探偵社の社長さんで、乱歩さんが部下…
じゃあ森さん達は？」
紅葉「！」
エリス「リンタロウ…」
鴎外「……黙っていても、どうしようもないか…
私達はポートマフィアという組織に居るんだよ」
陽月「？ポートマフィア？」
マフィア……闇の住人？
鴎外「ポートマフィアは闇の世界で生きる組織。
人を殺しているんだよ」
陽月「はぁ…」
鴎外「昔、君がまだ小さかった頃に福沢殿と取り合いになってね…
武装探偵社とポートマフィア…どちらに所属させるかとね…」
陽月「………」
それって、所属する前提って事なのか…
年端もいかない……というか、幼くて5歳も満たなかった私で
所属について取り合うってどうよ；
紅葉「杞紗さんは、武装探偵社とポートマフィアを掛け持ち所属させる
という提案をしたが…そなたはどうする？」
陽月「ふむ……」
武装探偵社を選べば光の世界で生きる事になり、
森さん達との縁が切れる…
ポートマフィアを選べば闇の世界で生きる事になり、
福沢さんや江戸川さんとの縁が切れる…
なら、私が選ぶべき選択って一つしかなくない？
せっかくの縁なんだしね
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作者名：神城イサナ | 作成日時：2018年12月2日 17時
