歌・音・運命2 ページ4
ガラッ
秋山「！あの子の状態は？」
「あと一歩遅ければ、死んでいました。
身体中に小さな傷から大きな傷まで無数にあって…
しかも、手当てされた痕跡がまったくなかったので余計に危なかったです。
無事に治療を終えたので、呼吸も安定して眠っていますよ」
秋山「そうか…よかった(安堵」
「女の子の傍に居てあげて下さい。
私達は片付けがありますので、御用がある場合は誰か呼んで下さい」
秋山「分かった。ありがとう」
「では、失礼します(ペコッ」
秋山「………」
ガラッ
サクヒ「すぅ……すぅ……」
秋山「………(なでなで」
そういえば、この子はどうして目に布を巻いてたんだ？
あれも血で汚れていたが…
それに、首や腕や足に枷が嵌められている…
秋山「なんにせよ、許せることではないな…」
こんな幼い少女を傷つけて殺そうとしたんだ
死んでも償えることではない
少女「ん…」
秋山「！」
女の子が目を覚ました
少女「……？」
此処は一体…？
秋山「気が付いた？」
少女「……此処は何処、ですか…？」
秋山「此処はセプター4本部の医務室だよ。
部屋的には集中治療室の入院部屋かな」
少女「医務室……」
私、外に出たことないのですが…
というか、何故此処に…？
秋山「君に聞きたいことがあるんだけど、良いかな？」
少女「構いませんが…その前に、お名前聞いても良いでしょうか？」
秋山「俺は秋山氷杜だよ」
少女「秋山氷杜…」
女の子が俺の名前を復唱で呼んだ瞬間
カタカタ
秋山「？(首枷が…)」
ジャラララッ！
秋山「！？」
首枷の鎖が突然伸びて、右手に巻き付いた
しかもこの鎖、外せない！？
秋山「どうなってるんだ！？」
少女「インプリンティング完了。
これより、秋山氷杜様に隷属します」
秋山「！何を、言って…」
こんな小さな子が隷属なんて言葉を何処で…
いや、それより…
秋山「インプリンティングってどういう事だ？
それに、隷属って…？」
少女「言葉通りです。
自分はあなた様と主従関係の契約が成されました」
秋山「どうして主従の契約なんてしたんだ…？」
少女「顔を見て、名前を聞けば主従関係が結ばれます」
秋山「インプリンティング…刷り込み、か…」
でも、それで主従だなんて…
少女「マスター命令をどうぞ」
秋山「今すぐ契約を解いてくれ」
少女「出来ません」
秋山「！何故だ？」
少女「契約だからです」
難しいな…
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作者名：神城イサナ | 作成日時：2019年2月11日 6時
