11話 ページ12
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あれからまた数日後、幼稚園についてすぐに かっちゃんが近付いてきた。
話しかけられる前に挨拶をする。
『おはよう、かっちゃん』
「はよA！
おい きいたか？デクのやつ"ムコセー"なんだってさ！」
まただ、かっちゃんの「でく」ってあだ名。
この際だからと、かっちゃんに「でく」とは誰のことか聞いてみよう。
『……「でく」ってだれのこと？』
「はあ？出久にきまってんだろ？」
なんで「でく」なんだろ。なんて気になったが、
いっちゃん本人に聞いた方が良いと判断して話を進める。
『…"ムコセー"ってなに？』
「しらねぇの？
"個性"がねぇやつのことだぜ！」
かっちゃんから"無個性"のことを聞いて、
ひゅっ、と喉から音が出た。
皆に囲まれながら床に座り込んで落ち込んでいる いっちゃんを見つけても
どう声を掛けていいか私には分からず、
「ヘッ、デクがいっちゃんすごくない」
『…………』
かっちゃんの言葉にも、反応出来なかった。
ーーーーーーーー
いっちゃんが"無個性"だと分かってから
かっちゃんとも、いっちゃんとも遊ぶ回数が極端に少なくなった。
遊んだとしても、どちらかと2人で遊ぶことが
3人一緒で遊ぶのは、あの虫取りからは一度もない。
2人で遊ぶことが少なくなって日に日に落ち込む自分がいた。
「……A」
『…、お父さんっ』
「気分転換に外に出るのはどうだ？」
『…うんっ、そうする』
父の提案で散歩に出ることにした。
すぐに着替えて外に出る準備をする。
「
『クリームぬったよ？』
「それでもだ。
…外に出るにあたっての注意事項」
『…しらない人についていかない。
声をかけられても、むししてはしる。』
準備をして玄関で靴を履いていると、父にそう言われた。
前に言われた事を思い出しながらそう言うと、
「正解」っと言って、
「…。」
『お父さん、ついてこなくてだいじょーぶだよ』
「…そうか。
危なくなったら"個性"を使ってもいいからな。」
『わかった、いってきますっ』
そんなに心配なら、外に出る提案なんてしなければいいのに。
そう思ったことは口にせず
玄関を出て門までついて来た父に手を振りながら公園を目指す。
公園に行ったら知ってる園の子がいると思ったからだ。
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すばる(プロフ) - 遥燈さん» コメントありがとうございます！！！わたくしも、かっちゃんが尊いです笑 近々更新しますので、もうしばらくお待ちください！！ (2017年6月18日 21時) (
レス) id: d8ed81e829 (このIDを非表示/違反報告)
遥燈(プロフ) - この話大好きです！かっちゃん愛おしいよおおおおお！！…失礼しました笑更新楽しみにしてます。 (2017年6月18日 14時) (レス) id: af6572da72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すばる | 作成日時：2017年1月10日 17時
