仔犬が十六匹 ページ30
ﾛｼﾞｪ「君は子どもに対して、仔犬と呼ぶんだね」
ｸﾙ「……あぁ。何か問題が？」
ﾛｼﾞｪ「君のその思考、犬に対する侮辱と受け取った。愚鈍な子供と犬を一緒にするなんて………君を絶対に許さない」
ｼﾞﾐｰ「すまないなぁ。ロジェはRSAの動物愛護委員長なんだ。動物を貶されることが大嫌いでね……言動には気をつけたほうがいい」
ﾋﾟｰﾉ「ま、まぁまぁ！そんなに険悪にならなくても！試合はまだ始まってないだろう？」
ﾛｼﾞｪ「……そうだなピーノ。試合でボコボコにしてやればいいんだ」
ｸﾙ「ほう…精々言ってろ」
『こら、デイヴィス。彼も言っていただろう。勝負はすぐに着く。……君が動物を大切にしているのはよくわかった。けれど、君の発言は人間の子供への侮辱だと僕は捉えるよ。子供を大事にしない奴はどうなるか、わからせてあげる。行こうデイヴィス』
ｸﾙ「あぁ」
許さない………許さない……！
人間は、何よりも尊い生き物だ
子供が愚鈍だなんて……
『二度と口にできないようにしてやる』
ｸﾙ「…今年こそ勝てそうだな」
『当たり前だろ』
人混みを抜けて控室に入る
そこには学園長が来ていた
……なぜ？
『学園長？挨拶まわりは終わったんですか？』
ｸﾛｳﾘｰ「さっさと済ませましたよ！特にアチラの学校とはね！」
貴方も随分嫌ってますねぇ
ｸｲﾝ「まぁ、学園長は放っておくとしてもだな」
ｸﾛｳﾘｰ「え⁉」
ｸｲﾝ「……どう攻めるかを全く考えていなくないか？僕が心配しすぎているわけではないだろう」
ﾚｵ「たしかにな。どうするよ、キャプテン」
『……そういえばキャプテンは僕なのかい？』
ｸﾙ「他にいるか」
『はいはい…まず、デイヴィスがディスクを持って攻撃をかわしながらシュートだ。できるね？』
ｸﾙ「あぁ」
ｼﾞｮﾆｰ「その自信どっからくんの…？その前にディスク取らなきゃいけないっしょ」
『先攻後攻を決めるコイントスはチェンドにやってもらう。神はこちらに味方するさ』
ﾁｪﾝﾄﾞ「当たり前だろ！」
『ふふっ。連続得点を狙いたいからアレを使うよ』
ﾙｲ「そんなに早く使うのか？アレは初見殺しだから、そう何度も使えないよ」
『いい。流れに持ち込めればそれで。早めにやれば観客の声援も大きくなる。あとは勢いで押せばいいんだよ』
ｱﾅｳﾝｽ〈選手は入場口へ移動してください〉
『さぁ。僕たちの独壇場にしよう』
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作者名：Dオタの極み | 作成日時：2020年10月26日 22時
