賢い狐にご用心 Ⅱ (ページ29)

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仔犬が十五匹ページ29

ｸﾙ「はぁ……イベントもののときは人が多くてかなわん」

『年に一度の学園対抗戦だからね。お客さんが多いと学園側も助かるし』

ｸﾙ「……現実的だな」

？「あ！もしかして君たちは！」

あ〜………

なんか嫌な予感が…

？「やっぱり！ナイトレイブンカレッジの代表生徒だね？僕はピーノ·ロレンツィーニさ！ロイヤルソードアカデミーの3年生で君の対戦相手だよ！」

……明らかな陽だな

住む世界の違いを痛感する

『僕はA·ファルフェールだよ。それでこっちが………あれ？』

ﾋﾟｰﾉ「さっき一緒にいた彼はどこかに行ってしまったよ？」

『デイヴィス………(怒)』

ﾋﾟｰﾉ「後でまた紹介しておくれよ！ね？」

『あぁ、そうだね…おや。ピーノ、君大丈夫かい？少し顔色が良くないようだよ？』

ﾋﾟｰﾉ「えっ、そうかい？参ったな。もうすぐ試合なのに…」

？「君、ピーノにそういうこと言わないでくれる？人に影響されやすいんだから」

『……それは失礼したね。それで君は？』

？「僕はジミー·クライケットだ。ピーノと同じくロイヤルソードアカデミーの3年生。僕は君とよろしくする気はない」

『そう。僕はA·ファルフェールだ』

よろしくしたくないと言う相手にこちらからよろしくと言う必要はないね

というかどこ行ったんだデイヴィスは

僕にはこの二人を相手する元気ないよ

ｸﾙ「すまない。今戻った」

『遅い！戻って来なかったら後で締めてたよ(ﾎﾞｿｯ』

ｸﾙ「…すまん」

？「はぁっはぁっ、ピ、ピーノっ！ジミー！待てって言ったのに！」

ｼﾞﾐｰ「遅いぞロジェ。どこ行ってた？」

ﾛｼﾞｪ「少し係員と話しているうちに君たちが置いてったんだろう！」

ｼﾞﾐｰ「僕たちがというよりピーノが走って行ったから追いかけたんだ」

ﾛｼﾞｪ「それでもだなぁ！」

ｸﾙ「なぁ、もう行っていいんじゃないか」

『…そんな気がしてきたね。それでさっきはどこに行ってたの？』

ｸﾙ「ん？あぁ。いい毛並みの仔犬を見つけたものでな。迷子にもなっていたし助けてやった」

『…それなら許してあげよう』

ﾛｼﾞｪ「なぁ」

うわっ話しかけてきた

『何かな？』

ﾛｼﾞｪ「何故犬の毛並みの話を？犬は入ってはいけないはずだが」

『あ〜…デイヴィスの言う仔犬は、子供のことだから』

ﾛｼﾞｪ「へぇ…」

ん？

なんか目から光が消えたような…