罪の自覚ーsho ページ18
理解するのに少し時間がかかった。
理解した瞬間、足元から地面がひっくり返されたかのような感覚に陥った。
「な…何言ってるの？なんで仁村さんの名前が出てくるんだよ」
「…あんな大声で叫んだら分かるよ」
平然としておきたいのに動揺が声を震わせる。
森本さんは
口の端を歪ませ、呆れたような笑いをこぼした。
そこにいたのは俺の知ってる森本さんじゃなかった。
「森本さん…？」
「急に顔色変えて走っていくんだもん。
気になって追いかけてみたら、仁村さんの呼び止めてて、、なんか話したと思ったら…」
こちらに向けられたスマホの画面に心臓が縮み上がった。
「こんなことしてたら余計に目立つでしょ。
警戒心なさすぎるよ、二人とも」
画面いっぱいに広がる
潰れた花束ごと仁村さんを抱きしめる俺の姿を横から撮った写真。
写真まで撮られてたなんて…
「これは…仁村さんは関係ないよ。
俺が勝手にしたことで…
「仁村さんの婚約者はそう思わないんじゃない？」
「……！！」
「きっと仁村さんを責めるだろうね。
結婚控えた彼女が別の男性に抱きしめられてただなんて、平野くんが同じ立場だったら絶対に嫌でしょ？
仁村さんから誘ったって思われるかも。
そしたら婚約どうなるんだろうね？」
感覚がぐるぐると回っている。
踏ん張らないと今にでも膝から崩れ落ちそうだ。
酔ってるからじゃない。酔いならとっくの昔に冷めていた。
これが酔っ払って見てる夢なら良かったのに。
悪夢でも夢ならまだマシだ。
「…森本さん…何が言いたいの？」
「何も。別に？
ただ、今日は平野くんと一緒にいたいの。朝まで」
………そういうことか。
俺は、なんてことをしてしまったんだろう。
仁村さんの人生だけじゃなく、
森本さんのことも変えてしまった。
本能の赴くがまま行動した罪の重さは、
想像を超えていた。
「私の方を向いてくれないならそれでいい。
それでもいいから、私、平野くんと一緒にいたいの」
肩に、森本さんの手が置かれる。
少しずつ近づいてくる、森本さんの顔。
唇に吐息がかかった時、
声は自然と漏れていた。
「それで満足？」
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かな - 続きが読みたいです、、 (7月24日 6時) (
レス) @page50 id: 7200219c9a (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 更新すごく嬉しいです😭ずっと待ってました…ほんとに描写が綺麗すぎて、わたしも紫耀くんにこんなふうに思われたいです😭 (2023年5月4日 9時) (レス) id: 180ecb31f5 (このIDを非表示/違反報告)
きょん(プロフ) - 一気に読んでしまいました！惹き込まれるくらい素敵なお話です！更新楽しみにしてます！ (2023年2月19日 11時) (レス) id: 4cb7560b67 (このIDを非表示/違反報告)
小松ミナ(プロフ) - 宝物みたいに好きなお話です。更新ほんとに嬉しい（涙）ありがとうございます (2023年2月8日 14時) (レス) @page44 id: f4f49d3608 (このIDを非表示/違反報告)
小松ミナ(プロフ) - 更新すごく嬉しいです（涙）ずっと待ってたので（涙）ありがとうございます (2023年1月29日 9時) (レス) id: f4f49d3608 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピナパル
| 作成日時：2021年6月17日 11時
