鈍色の空 ページ24
「空の色が怪しいわねー」
昼休み、事務所の机で事務員のみんなとご飯を食べていると、先輩のおばさまが窓の近くから空を見上げてつぶやいた。
つられて外を見てみると青空の端から灰色の雲が迫ってきていた。
「あの雲こっちきますかね？」
「まだ遠いけど夕方ごろには来そうじゃない？ゲリラ豪雨の予報も出てたし」
「えー！せめて仕事終わるまで持って欲しいですー洗濯濡れたらやだー」
今朝は晴れてたからたくさんの洗濯物を干してきてしまった。
廉は帰りが遅いから私が取り込むしかない。
どうか天気が待ちますように…。
「天気のことを気にするなんて仁村ちゃんも主婦になってきたわねー」
入社時からお世話になってるおばさまの先輩が感慨深げに言うと、他の先輩も頷いた。
「そうねー。こないだ入社してきたと思ったらもう結婚するんだもの。
もう入籍はしてるんだっけ？」
「まだです！入籍と結婚式を同時にしようと思ってるので！」
「あら！それは忙しいんじゃないの？」
「忙しそうですよね。何より名義変更するものが多すぎて」
「そう！それが一番面倒だったわー懐かしい」
通帳、保険、その他諸々苗字が変わると一斉に変更しないといけない。
変更する名義の種類を見せたときには廉が絶句してたっけ。
でも、ひとつひとつ変わっていく名義を見たらきっと実感する。
ほんとに廉の奥さんになったんだって。
…それも楽しみのひとつになってる。
昼ごはんを食べ終わり雑談をしていると、
「みんな、ちょっといいかな？」
普段からおばさまがたに頭の上がらない課長が申し訳なさそうに近寄ってきた。
「今月退職するタケイさんに渡すプレゼント代、徴収してもいいかな？」
うちの会社では、退職するドライバーさんに対して各部署から一つずつ品物を贈る風習がある。
「はい！おいくらでしたっけ？」
「ひとり300円でお願いします」
「はい！よろしくお願いします」
カバンから財布を取り出して課長に300円を渡していると、出先から戻った社長が事務室に入ってきた。
「ちょっと、仁村さんいる？確認したい書類あるんだけど。ついてきてー」
「はい！すぐ行きます！」
社長に呼ばれ、慌てて財布を引き出しに入れると弁当箱もそのままに事務室を出て社長のあとについていった。
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こころ(プロフ) - 切なすぎて読むのが辛かなってきました…でも希望を捨てずに読みたいと思います(^ ^) (2021年5月28日 17時) (
レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 更新嬉しいです！この先も楽しみにしています。紫耀くんの恋心が報われますように。 (2021年5月16日 3時) (レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
そらぃ(プロフ) - ピナパルさん» 本当ですか！？なら良かったです^ ^話はそれますがこのお話大好きです！！めちゃくちゃいい話できゅんきゅんします！！お互いに更新頑張りましょ！！ (2021年3月14日 8時) (レス) id: 65c9099209 (このIDを非表示/違反報告)
ピナパル(プロフ) - そらぃさん» はじめまして。まったく気にしていないので謝っていただく必要ありませんよ！むしろわざわざ教えていただいてこちらこそ申し訳ありません>_<どうか気になさらず更新頑張ってください！(明るく言える立場じゃないのですが…) (2021年3月13日 16時) (レス) id: 9e85fabcef (このIDを非表示/違反報告)
そらぃ(プロフ) - 本当に申し訳ございません（涙）小説を私書いてるのですが、そのタイトルが桜が舞う季節になんですけどピナパルさんのこの小説とタイトルが似てしまっていて、、大変申し訳ないです…気付きませんでした。。差し支えがなければこのままにしますが…よろしいですか？ (2021年3月13日 13時) (レス) id: 65c9099209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピナパル
| 作成日時：2019年12月29日 8時
