やっぱり ページ19
最寄駅の
改札を抜けると見慣れた服が視界に入った。
細身のジーンズにオーバーサイズのTシャツと色を合わせたスニーカー。
休みの日のラフなコーデ。
それに髪の毛がフワフワしてる頭。
帰宅ラッシュの人波の中でもすぐに分かる廉の後ろ姿。
柱にもたれてスマホをいじってるようだった。
ゲームでもしてるのかな？と思っていたらポケットの中が震えた。
スマホを取り出すと画面に表示されている文字。
『改札抜けたとこにおるから』
待ち合わせは居酒屋の前だったのに、わざわざきてくれたんだ。。
こんなことでも嬉しくなっちゃうなんて、単純すぎるな私…。
と同時に胸の奥にくすぶるのは、罪悪感。
目を奪われてしまった。
彼女のフリをしてしまった。
隣に座って笑い合ってしまった。
相手が神宮寺くんだったら今日の出来事も堂々と話せるのに、紫耀くんだと言えない。
言ってはいけないと、本能的に感じる。
それがなぜなのか、理由はなんなのか、
知りたいけど、知るのが怖い。
私が出会ったことのない答えだったら…。
「廉」
後ろ姿に声をかけると、振り返った廉は口の端を上げ微笑んだ。
「もう着いてたんや」
「うん、待ってた？」
「ぜーんぜん。今きたとこやった」
「おぉーベストタイミング」
「ほんまやな」
廉は
何を言うこともなく私の持っていた着替えの入った鞄を持つと歩き出したから、横に並んだ。
「鞄軽いなー。濡れてないの？」
「うん。海入らなかったもん」
「え！？何してたん？」
「荷物番。みんな好き勝手遊びに行っちゃうから」
「荷物番？A、もうそういうポジションなん？世話役みたいな。おばさんがやるやつ」
「おばさん！？」
「ごめんごめん、言葉が悪かった。ベテランやベテラン」
「同じに聞こえるんですけどー。
まぁいーや！そーだねー！そういうキャラ扱いなのかも」
同じ速さで歩きながら
他愛無い会話をしていると罪悪感は薄れ、安堵の気持ちが広がってく。
やっぱり、落ち着く。
廉といると安心する。
知らない答えなんかいらない。
知ってる答えだけ持っていれば良い。
廉が好き。
私の答えは、それだけ。
「ずっと座ってたからお腹空いたー！早くお店行こー！」
「ほーい、行こかー」
廉の腕に抱きつくと、触れ合った手に指を絡ませた。
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こころ(プロフ) - 切なすぎて読むのが辛かなってきました…でも希望を捨てずに読みたいと思います(^ ^) (2021年5月28日 17時) (
レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 更新嬉しいです！この先も楽しみにしています。紫耀くんの恋心が報われますように。 (2021年5月16日 3時) (レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
そらぃ(プロフ) - ピナパルさん» 本当ですか！？なら良かったです^ ^話はそれますがこのお話大好きです！！めちゃくちゃいい話できゅんきゅんします！！お互いに更新頑張りましょ！！ (2021年3月14日 8時) (レス) id: 65c9099209 (このIDを非表示/違反報告)
ピナパル(プロフ) - そらぃさん» はじめまして。まったく気にしていないので謝っていただく必要ありませんよ！むしろわざわざ教えていただいてこちらこそ申し訳ありません>_<どうか気になさらず更新頑張ってください！(明るく言える立場じゃないのですが…) (2021年3月13日 16時) (レス) id: 9e85fabcef (このIDを非表示/違反報告)
そらぃ(プロフ) - 本当に申し訳ございません（涙）小説を私書いてるのですが、そのタイトルが桜が舞う季節になんですけどピナパルさんのこの小説とタイトルが似てしまっていて、、大変申し訳ないです…気付きませんでした。。差し支えがなければこのままにしますが…よろしいですか？ (2021年3月13日 13時) (レス) id: 65c9099209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピナパル
| 作成日時：2019年12月29日 8時
