考え事 ページ11
「A？おーい、A」
名前を呼ばれてると気付いたのは、肩を揺さぶられてからだった。
「ごめん…ちょっと考え事してて…」
夜、廉も私も休みの前日ということで、２人でお酒を飲みながら廉が借りてきた映画のDVDを見ていた。
けれど頭の中は森本さんとの出来事でいっぱいになってしまっていて、気付いたら映画の内容が半分くらい進んでしまっていた。
「考え事？」
廉が訝しげな表情で見てくるから、森本さんの話を個人名は伏せて廉に話してみた。
「ふーん」
「廉はどう思う？」
「どうって…。好きにしたらって感じ」
廉はリモコンを操作すると、話していて見逃したシーンまで遡り一時停止にした。
「好きにしたらとは？」
「やって、そんなん本人の中で片付ける問題やろ？」
「そうなんだけどさ…」
「…Aは昔っから余計なことに首突っ込みすぎやねん。他人の為に悩んだりすんの、疲れへんの？」
「疲れるけど、放っておけないっていうか…」
「まぁ、Aらしいけどなぁ…」
机にリモコンを戻し、
諦めたように言う廉に、これまで何度も同じような相談をしてきたことを思い出す。
いつも同じ答えだった廉。そしてその答えはいつも正解だった。
「…ごめん。廉の言う通りだよね。私がどうこうできることじゃないんだよ。うん。
DVD、続き見よっか！」
廉に笑いかけたけど、廉はリモコンを机に置いたまま私を見てる。
「明日見ようかな」
「明日？」
「気ぃ変わった」
伸びてきた廉の腕が背中に回り、そのまま引き寄せられると唇が重ねられた。
「ん…！」
啄ばむようなキスは次第に深くなり、息をするのも苦しくなるほど舌を絡ませ合うと、
ようやく離れた唇は首筋に触れ、その度に身体から力が抜けてしまう。
「廉…」
気付いたらソファに押し倒され、廉に組み敷かれていた。
手慣れた手つきで私の服を脱がせると、廉も着ていたTシャツを脱ぎ、まとめて床に落とした。
「余計なこと考えて、自分を疲れさせるなや。
Aには、関係ないことや」
廉の囁く吐息が耳から全身を波打つように痺れさせ、思考をモノクロに塗り替えていく。
「そうやろ？」
問われたときにはもう、廉に与えられる甘い刺激から逃れられなくなっていて、
お互いの荒い吐息が混じる中、
なんとか
リモコンを掴むと、DVDの電源をオフにした。
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こころ(プロフ) - 切なすぎて読むのが辛かなってきました…でも希望を捨てずに読みたいと思います(^ ^) (2021年5月28日 17時) (
レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 更新嬉しいです！この先も楽しみにしています。紫耀くんの恋心が報われますように。 (2021年5月16日 3時) (レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
そらぃ(プロフ) - ピナパルさん» 本当ですか！？なら良かったです^ ^話はそれますがこのお話大好きです！！めちゃくちゃいい話できゅんきゅんします！！お互いに更新頑張りましょ！！ (2021年3月14日 8時) (レス) id: 65c9099209 (このIDを非表示/違反報告)
ピナパル(プロフ) - そらぃさん» はじめまして。まったく気にしていないので謝っていただく必要ありませんよ！むしろわざわざ教えていただいてこちらこそ申し訳ありません>_<どうか気になさらず更新頑張ってください！(明るく言える立場じゃないのですが…) (2021年3月13日 16時) (レス) id: 9e85fabcef (このIDを非表示/違反報告)
そらぃ(プロフ) - 本当に申し訳ございません（涙）小説を私書いてるのですが、そのタイトルが桜が舞う季節になんですけどピナパルさんのこの小説とタイトルが似てしまっていて、、大変申し訳ないです…気付きませんでした。。差し支えがなければこのままにしますが…よろしいですか？ (2021年3月13日 13時) (レス) id: 65c9099209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピナパル
| 作成日時：2019年12月29日 8時
