パパと呼ばれる日３ ページ6
Aと久しぶりのふたりだけの時間。
「それでさ、高梨さんが今だに俺が天然だってこと周りに言いふらすんだよ。
良い加減やめてって思うのにさー。
この歳で天然売りするの年齢的にキツくない？」
Aになら、愚痴も言える。
「高梨さんは紫耀くんの良いところだと思ってくれてるんだよ。
私も可愛いと思うもん」
「Aに可愛いと思われるのは別に良いんだけどさー。あーほんと嫌だー」
「ふふっ。
まぁまぁ、大好きなぬれおかきでも食べて落ち着いてくださいな」
俺の入れたお茶を飲みながらぬれおかきをつまんでいるA。
どんな話も嬉しそうに楽しそうに聞いてくれる。
Aが聞き上手だから、ももかもおしゃべりが止まらないのかもしれない、なんて思ったり。
「そういやAの飲んでるやつ、なんだっけ？紅茶じゃないんだよね？
ルイ…？」
「ルイボスティー。
妊婦さんには紅茶よりもルイボスティーの方がいいんだって」
「へぇー。
A、なんかサプリも飲んでたよね？」
「葉酸のこと？うん。それも妊婦さんに良いんだって」
「いろいろ気をつけてるんだね」
「もちろん。無事に元気に生まれてきて欲しいから」
そう言うとAはお腹に手を当てた。
「元気に生まれてきてくれれば他には何もいらない」
慈愛に満ちた目でお腹を見つめてAはつぶやいた。
「俺も。元気ならなんでもいいよ」
Aのお腹に手を当てると、そっと撫でた。
柔らかいようで固い。
お腹の中で守られている命。
「この子のこと、今はAに任せきりだけど、生まれてきたら俺なんでもやるから」
「なんでも？」
「うん！授乳以外は全部やる！」
「あはは！確かに、それは私しかできないね！」
破顔して花が咲いたような笑顔でAは笑った。
「じゃあ生まれた日からおむつ替えお願いしようかな。夜中のミルクも」
「やるやる！」
「ふふっ。パパ、なんでもしてくれるって。
良かったねー！生まれてくるのが楽しみだねー！」
Aの口から出た単語を聞いて、
お腹を撫でるAの横で、我に返る感覚に陥っていた。
…そーだよな。
俺、パパなんだ。
ももかにとって俺は「しょうくん」だから、
すっかり友達感覚になってたけど、
俺、父親なんだよな。
２人の父親なんだ。
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メープル(プロフ) - 更新楽しみにしてます！！ (8月4日 17時) (
レス) @page16 id: ca364df23b (このIDを非表示/違反報告)
おだちゃん(プロフ) - 永瀬くんのお話楽しみにしてます♡ (2023年3月13日 9時) (レス) @page15 id: ab51813c38 (このIDを非表示/違反報告)
たそ(プロフ) - 他界隈ですがたまたま見かけてオールして全部見させて頂きました。今までジャニーズとは無関係でしたが読む手が止まらないくらいの神作品です！これからも応援しています！！ (2023年1月8日 8時) (レス) id: f8f3836cb6 (このIDを非表示/違反報告)
おだちゃん(プロフ) - このお話の大ファンです♡また読むことができて嬉しいです！更新ありがとうございます！！ (2022年10月9日 8時) (レス) @page13 id: ab51813c38 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - ピナパルさんのお話好きです。桜の〜の方もハマっていたので、更新楽しみにしてます！！ (2022年3月4日 1時) (レス) @page7 id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピナパル
| 作成日時：2022年2月10日 1時
