ＦｉｒｓｔＬｏｖｅ２*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･ (ページ7)

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片思いーRen ページ7

「６年て長すぎやろ！」

道端の小石を蹴りながら思わず声に出てしまった。

一緒に働き始めて１年、なんとなく予感はしていたけど、、まさか、安永さんが彼氏と６年も付き合ってて、うち３年は遠距離でも別れずにおった、、って、、

「めっちゃ絆固いやん…」

思わずその場にしゃがみ込む。なんだこの圧倒的な敗北感。

大学１年の春、接客してくれた安永さんを忘れられず、その本屋に通うようになって、少しでも近づきたくて、バイトを始めた。

『永瀬くん、一緒に頑張ろうね』

思った通りの優しい朗らかな人。

もっと、仲良くなりたい。安永さんを知りたいって思った。

けれど、安永さんの心には一枚大きな壁があるように感じて、

普通に仲良く話すけど、プライベートの話はしたがらなくて、

ずっと、聞けずにいた。

『永瀬くん！同じ関西出身やん！嬉しいわーよろしくねー！』

半年前に異動してきた丸山店長。

『ところでさ、永瀬くんて、安永さんのこと好きやろ？』

いきなり見抜かれた本心。

『え？いきなりなんすか？』

『バレバレやでー！まっ、安永さんはまったく気付いてへんようやけど、気をつけてな！』

坂田さんにも、

『ねぇねぇ！永瀬くんて、安永さんのこと気になってるでしょ！』

言われる始末。

『ちゃいますよー！』

否定はしたものの。。
俺、そんなにあからさまやった？
気をつけな…。
っていうか、異動してきたばっかりの人も気づくくらいやのに１年以上たってもまったく気付かへん安永さん鈍感すぎや。。

安永さんにとって、俺はただのバイト仲間の後輩。その枠を出ることはないってことかな…。

片思いも長くなった。もうはっきり言おうか。
けど、言ってしまったら、この関係が変わってしまう。

失いたくない。

けど、少しだけわかりやすく態度に出してみよかな。。
そう思って、２０歳になって、飲み会にひっついていくようになった。
一緒に飲むようになって、ますます安永さんのことが好きになった。

いっつもニコニコして、愚痴聞いてくれて、最後まで付き合ってくれる。

やから、ショックやった。

彼氏のこと思う浮かべただけで、見たことないくらい幸せな顔して笑ってる安永さんの顔見てるのが、辛かった。